以前うちの父親が松の剪定を行ないましたが、誰が見ても失敗したことに気づくはずです。
なぜなら・・・
剪定ポイントがズレているために充実した枝葉や新芽、樹形を作っていた枝がなくなり、しかも剪定後に枯葉や枯れ枝が増えてしまっているからです。
ここでは、そんな剪定を失敗した松がその後どのようになってしまったのか?その姿を公開します。
松がどうしてこんな樹形になったのか?
松のどこを切れば、どのように成長したり芽がどのように伸びていくのか、未来を予想できないと松の剪定は失敗します。
例えば、以前の失敗例ではとんでもなく枝葉が枯れてしまいました。
「松の剪定が失敗!どうしてこんな樹形になったのか?」でお伝えした松です。
この松はどこが悪かったのかは、もはや知ることができません。今でも不明です。枝を切ってしまえば証拠隠滅ということになってしまい、どんなに記憶力がよくてもどこに枝が生えていたなんてことはわかりません。
それくらい、荒れた剪定をして、必要な枝葉や芽を切り落としてしまったということです。
いわゆる、形はどうであれ「伸びた枝葉を切ってスッキリすればよい状態」になっています。
これでは、せっかく前の年まで樹形を維持して整えてきた意味がありません。
失敗した松はその後どうなったのか?
「松の剪定が失敗!どうしてこんな樹形になったのか?」でお伝えした松ですが、このまま放置するわけにもいかず、今年の6月に復活をかけて剪定をしてみました。
しかし、剪定時には元には戻らないことを覚悟しておかなければいけません。
あらゆる技術を取り入れて、復活させるにはどのようにしたらよいのか考えながら整理することを心掛けました。
「なんでここの枝が切られているの?」
必要なところに枝がない部分もある・・・
「なんでここの枝が切られていないの?」
必要ではないのに枝がついている・・・
このような意味不明な作業をしている松を剪定して復活させるのはとても苦労します。
日当たりが悪く、成長もしにくい小さな松のために余計に気を使っての作業です。
樹形ができるだけ復活すると期待される新芽や葉を残しながら枝を整理してみました。
その結果がどのようになったのかを見てみたいですか?
それではまずは、以前に松の剪定を失敗したその時の姿をお見せしますね。
改めて見ると、なんともお恥ずかしい姿です。
それでは、復活を意識した剪定後の姿をお見せします。比較されてみてください。
いや~、ここまで元に戻るとは思ってもみませんでした。剪定した本人もビックリです。
枝葉が少なく貧弱に感じるかもしれませんが、見る方向によってはしっかりと樹形が整いつつあります。
通常であれば、あれほど荒れた剪定をすれば、2、3年は見られない樹形だったはずでしたが、長年の経験をフルに使うことができたことで、半年足らずで復活できたのかもしれません。
「松の剪定のやり方で悩んでませんか?」も参考にされてみてください。
今回の事例のように、剪定ポイントがズレているために、毎年同じように剪定してしまうと松が枯れてしまうこともあります。
松の剪定を覚えると、どのように剪定して仕上げれば芸術的になるのかだんだんとわかってくるようになります。そしてその時には、芸術作品をたくさん作り上げることに魅力を感じ満足いただけるようになると思います。