近所のお寺の敷地内に植えられている赤松ですが、植えられているというよりは、住職の話だと自然に生えてきたといいます。
なんとか枯れさせないで生き残ることを希望していた住職の願望を一度は聞いてあげました。
しかし、
数年間は剪定をしておりましたが、何せ樹木には全く興味がないようで、費用が掛かることから管理自体お願いされなくなりました。
お墓参りにくる方にとってその場所は駐車場になっているのですが、この大きな松が邪魔しております。
いっそのこと伐採した方が住職のためにも檀家さんのためにも良いと思うのですが、お寺という職業のために松の生命だけは残しておきたいようです。
管理されない松はただの雑木
この松だけでなく、私は4年以上管理も剪定をしない松は雑木であると考えております。
それはなんでか?
それは、太い枝が伸びて樹形がもう元には戻らないからです。
枯れ枝も枯れ葉も多くなり、必要なところに必要な枝葉がない可能性が強いです。
そうなると、樹勢も悪くなり、どんどん衰退していく方向に向かっていきます。
そんな松は松といえるでしょうか?もはや雑木ですよね。
これはそのよい例です。
何となくそこに生えている松の雑木。
もはや何の価値もない雑木です。
これをどうにかしろと言われてもどうしようもなく、一度は5年以上前に、この状態からある程度の形にしたことはあるんですよ!
以前枝が伸びた状態から、一度剪定して整理した状態
整理した状態が、このように一度は葉が増えてうっとうしい状態になり・・・
しかし、それを放っておくと、このような現在の伸びた状態に!以前もこんな状態でした。
また頼まれても同じような状態になり樹勢も悪くなって枯れてしまうので、何もしない方がよいかと思います。
うっとうしくなったり、檀家の方からクレームが来たら伐採すればよいと思いますよ。
間延びした枝は貧弱な枝になるだけ
何も管理をしないでいるとこのように、間延びした枝の貧弱さが目立ってきます。よく山に生えている松の枝のようですよね。これが本来の松の状態なので、松にとってはストレスの起こらない生き方なのです。
上の写真で一番下の枝を部分的に見てみますと、一節で1年伸びます。
一番先端部分は葉っぱが緑で元気がよいように見えますが、次の節間である前年の葉っぱは黄色く変わってきているのがわかるでしょうか?そのまた次の前々年の節間には、葉っぱは枯れ落ちてなくなっていることがわかるかと思います。
このようにならないためには、どのように剪定したらよいのかというと、松は先に先に伸びていくので、それを阻止するように、主要な場所の元部分で可能な限り短く短く切って仕上げていかないと樹形は維持できなくなっていきます。
この場合だと、、、もうダメです。
ここまで伸び切ってしまうと、基本的な剪定方法は使うことはできないので、一度樹形のことは忘れて、整理した方がよいです。
ただし、太い枝をバッサバッサと切りすぎると枯れてしまいますし、時期によっても太い枝を強く切る剪定をすると枯れてしまいます。
本当に松に興味があって枯らしたくない!松のことを大事にしたい!というのであれば、剪定を業者に頼むか、もしくはご自身でやった方がよいです。
しかし、剪定を業者に頼むと、生涯に支払う剪定料はこの先いくらかかるのかわかりません。そのような理由からも、ゼロからでもご自身でやってみたいのであれば、無料ではないですが、特殊な松の剪定技術を教えてさしあげます。