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来年もサクラの花を咲かせる剪定作業

サクラは毎年同じように花を咲かせると思われていますが
それはサクラに対して何もしていないからです。

「サクラ切るバカ」という言葉を信じてサクラを剪定しないというか、

「サクラを剪定すると枯れるのでは?」と思い込み、
何もできないでいる方が多いようです。

ただ、何もしないと

サクラは大きくなって手が付けられなくなり、
いつか枝が太くなった時に切ることになります。

それは木にストレスを与える一番よくない方法です。

しかも何もしないでいると、枝葉が密集して樹形の内部に日が当たらなくなり、
病害虫も増えていき花芽がつかない可能性が高くなるんです。

迷信に迷わされず、剪定は行なってもかまわないのです。

ただし、切る時期を間違ってしまうと迷信が本当になり、
切ったところから枯れていくのは間違いありません。

では、来年も花を咲かせるために
木を大きくしないための剪定はどのようにしたらよいのでしょう?

ここでは、来年もサクラの花を咲かせる剪定作業について解説します。

サクラ 剪定

何もしなくてもサクラは花が咲く

なんでウメの花は咲かないお宅があっても
サクラは毎年同じように花を咲かせると思いますか?

それはサクラに対して何もしていないから、
自然と同じ状況に一番近いから咲くのです。

その行為に対しては、さぞかしサクラも喜んでいる事でしょう!

「サクラ切るバカ、ウメ切らぬバカ」という言い伝えも関係していると思います。

本来は自然に任せて育てるのが、
サクラにとって一番良いことなのです。

でも、敷地の広さが決まっている庭に
サクラが植えてあるとそうもいきません。

広い庭であれば問題ないでしょうが、
小さい庭だと非常にやっかいです。

もしもサクラがソメイヨシノのような大きくなる木であれば
2階の屋根よりも高くなるからです。

たとえば、うちのソメイヨシノは2階よりも高くなったので
太い枝を切る強剪定をしてこんな姿になりました。

サクラ 強剪定

でも、良い剪定時期に剪定をしたので、
しっかりと花は咲きました。(4月18日撮影)

サクラ 剪定

何もしなくてもサクラの花は咲きますが、庭に植えてある以上
剪定をしてできるだけ小さい樹形を保つことは必要です。

良い時期に剪定をすれば、大丈夫花は咲きます。

サクラの花が咲かないのは異常!

もしも何もしていないのに花が咲かないという場合は
木のどこかに異常がおこっている可能性があります。

花が咲かない異常には、「剪定したことでおこる」
「剪定しないことでおこる」この2つのタイプがあります。

2つのタイプを各々解説します。

剪定をしないことで花が咲かないタイプ

サクラの木を何もせずにいると自然と枝葉が密集してきますが、
樹勢が強いとこの状況は激しく現れ、しだいに枝葉に異変が起こります。

たとえば、枝葉を間引かないでいると、
風通しが悪くなり病害虫が発生することになります。

幹に近い樹形の内部であるほど日が当たらないので
この悪い状況は起こりやすくなります。

そのため、花が咲くとしてもお日様に近く、
お日様に当たっている頂部だけ咲く可能性が高いです。

樹形の内部に日が当たれば、枝葉もよく生長して
もっと花の数を増やせる可能性も高いのに

上に上にと枝が伸びるだけで、
花も上の方にだけに咲くという事になります。

老木になるほど樹勢が弱くなって、
何かしら生長に異常がおこることも考えられます。

しかし、考え方によっては
それも自然であるので気にすることはないのですが、
それは自然界で育っているサクラでの話です。

庭で育っているサクラで枝葉が密集する状況がおこると
人間にも何かしらのストレスが起きて、
体のどこかに異常をきたす可能性さえあるのです。

つまり、サクラの花が咲かないのは、
サクラにとっても人間にとっても、
異常が起きる可能性がある事に発展しかねません。

剪定をしたことで花が咲かないタイプ

剪定をしたことで花が咲かないこともあります。

これは剪定時期を誤って、手当たり次第に
バッサリと切ってしまった場合に多い状況です。

たとえば、花が咲き終わり、枝葉が伸びだし密集してくると
几帳面な一部の人はスッキリ、サッパリしたくなります。

このような方がサクラの木を管理しているお宅では
サクラの花が咲かない事が多いようです。

このことが、花が咲かない原因のひとつになります。

なんでそんなことがおこるのか気になると思いますが、

それは来年の花芽が形成される前に
スッキリと切ってしまうことに関係しています。

サクラの花芽が形成される時期

来年の花芽が形成される前に枝葉をスッキリ切ってしまうと、
来年の花芽はできにくくなり、花の数が少なくなります。

なぜそのようなことがおこるのかというと、

花芽に注がれる樹勢が、葉芽を作る樹勢に変わってしまい
花ではなく、葉っぱの数が増えてしまうからです。

たとえば、実際に花芽が形成されはじめる
7月より前に剪定を行なうとしましょう。

このうっとうしく葉っぱがごちゃごちゃとなる時期に
バッサリときれいに剪定をすると気持ちよくなりますよね。

でも、この時期よりも前にバッサリと剪定をしてしまうと
これから花芽を作ろうとしていた時に、花芽に注がれるはずの
樹勢自体をカットしてしまうことになります。

すると今度は遺伝子レベルで、
子孫を残そうとする枝葉の修復能力によって
花芽にではなく、葉芽に勢力が注がれるようになります。

少し難しい話だったですかね。

要は、

花芽が形成される前に、花芽になるはずの芽を切ってしまうと
その後葉芽を作る方に勢力が注がれ、葉が増えてしまうという事です。

このこと理解できると、
サクラの花を咲かせない方法がわかってしまいます。

サクラの花を咲かせない方法

花芽が形成されはじめる、7月より前に剪定をしてしまうと
サクラの花が咲かない確率が高くなるということが分かったと思います。

そのほかにも、サクラの花を咲かせない方法はあります。

7月より前に剪定をしなくても、
花芽が形成された後であっても
サクラの花を咲かせない方法はあります。

たとえば、花芽ができあがったとしましょう。

しかし、おかしな剪定をして、せっかくできたその花芽を
全てなくしてしまったら花は咲きませんよね。

そのおかしな剪定とは、太い枝を切る強剪定(きょうせんてい)のことです。

太い枝を切ると、それにはたいがい細い枝ごとついてきます。

だいたい花芽は細い枝の方につきますので、
その細い枝がなくなれば、
花芽もなくなるという事になります。

つまり、サクラの花を咲かせない方法は、
「7月より前の剪定」と「強剪定」になります。

特に、葉っぱが落ちた休眠期以外の
まだ樹勢が強い時期に強剪定をしてしまうと、
サクラは切った部分から枯れる可能性が高いです。

これが本当の「サクラ切るバカ」の意味を指します。

来年も花を咲かせる剪定時期はいつがいい?

花が咲かないのは、

剪定時期のせいなのか?剪定方法が悪いせいなのか?

だいたいわかってきたのではないでしょうか。

それは両方になります。

それでは、

来年も花を咲かせる剪定時期はいつがよいのかを解説していきます。

今までもお伝えしましたが、
サクラの花芽は7月ころから形成されはじめるという事がわかりました。

ソメイヨシノは6月ころからすでに、
花芽の形成が始まっているということも聞いています。

地域によって違いはありますが、
すっかり形成され終わるのは9月ころには確実かと思われます。

この花芽形成が終わったのかを証明できるのは「狂い咲き」という現象です。

ソメイヨシノが台風などの強風によって葉っぱがすっかり落とされ
「狂い咲き」という現象がおこります。

この「狂い咲き」という現象は、花芽が形成された後に、
サクラが休眠していない時に気温が上昇して咲きます。

台風は一般的に、9月から10月ころに非常に強い勢力で通過していきますが、
この時にたくさんの葉っぱを落としたソメイヨシノが花を咲かせることがあります。

このことは、この時期までに花芽が形成されていた証拠になります。

つまり、来年も花を咲かせるための間引いたり不要な枝葉の剪定は、
くれぐれも真夏には行わずに、9月以降におこなったほうがよいことになります。

できれば、葉っぱがすっかり落ちた休眠期がベストな時期です。

休眠期であれば、不要な枝や樹形を乱している枝を
強剪定をして整理することができます。

来年もサクラの花を咲かせる剪定作業

来年も花を咲かせるために9月以降におこなう剪定では
間引いたり不要な枝葉の整理が中心になります。

間引く作業をおこなうことで、
病害虫の発生を防ぐことが可能です。

サクラ 剪定

真夏に強剪定を行なうと、
サクラは切った部分から枯れていきますので、
その時期はくれぐれも行わないほうがよいです。

このように枯れてしまいます。

サクラ 枯れ

休眠期であれば、不要な枝や樹形を乱している枝を
強剪定をして整理することができます。

葉っぱがすっかり落ちた休眠期に強剪定を行なうと
下のような枝になり、枯れは防がれます。

サクラ 強剪定

病害虫によっても花は左右される

枝が混んでいるとてんぐ巣病が発生していることがあります。

てんぐ巣病は伝染病で、てんぐ巣病が発生した
枝には花が咲くことはありません。

葉っぱが落ちた休眠期だと、てんぐ巣病を見つけやすいです。

てんぐ巣病の枝を残しておくと、どんどん周囲の枝に伝染し広がりますので
見つけ次第確実に枝元から切り取り、できるだけ焼却処分して下さい。

てんぐ巣病

害虫で多いのが、アメリカシロヒトリです。

この害虫は食欲が旺盛ですし、大群で葉っぱをかじっていき
あっという間に葉っぱがなくなってしまいます。

そしてどんどん次の葉っぱへと移っていき葉が少なくなっていきます。

アメリカシロヒトリ

この食害は場合によっては、樹勢を弱らせることにもなりかねませんので、
見つけ次第、撃退したほうがよいです。

少数であればハチ用の殺虫剤で退治することができます。

ハチ スプレー

サクラが大きくて上まで届かない場合には、
業者に頼んで、それ専用の方法で防除してもらった方がよいです。

来年もサクラの花を咲かせるために行なう事

サクラの花を来年も咲かせることについて、色々なことを解説してきました。

まずは、剪定時期ですが、

・剪定時期を9月以降に行なう。(強剪定不可)
・できれば葉っぱが落ちた休眠期まで待って剪定を行なう。(強剪定可)
・剪定時期を間違わないで剪定することです。

そして、剪定の作業方法ですが、

・9月以降におこなう剪定なら、間引いたり不要な枝葉の整理
・真夏にはぜったいに強剪定を行なわない
・休眠期に、不要な枝や樹形を乱している枝や徒長枝を整理

これらを守れば、来年もサクラの花を咲かせることができます。

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