【剪定小説】ツバキの切り口が語る犯行時刻と切れ味の真実(あらすじ)
概要
「どうして枝は斜め45度に切るの?」「切れないハサミを使うと何がいけないの?」
そんな庭木の疑問が、手に汗握る本格ミステリーで楽しく学べる新感覚の【剪定小説】!
「切り口を見れば職人の腕が分かる」――その言葉が、まさか殺人事件の真相を暴く決定的な鍵になるとは、誰が予想したでしょう。
筋金入りのズボラ職人、殺人容疑者に!?
主人公は、新人植木職人の「ズボ太」。
親方から「ツバキはデリケートだから、切れ味のいいハサミで斜め45度に切れ。水平に切ると雨水がたまって『枯れ込み』や『炭疽病』の原因になる」と真剣に指導されるも、「角度なんてテキトーでいいっしょ」と心の中で聞き流すいつものズボラぶり。
しかし翌日、ズボ太に人生最大のピンチが襲いかかります!
剪定を担当していた資産家の豪邸で、なんと主人の遺体を発見。第一発見者となったズボ太ですが、現場には彼が出入りしていた記録がバッチリ残っており、あっという間に「殺人容疑者」として警察に包囲されてしまいます。
しかも、肝心のアリバイは「近くの公園でサボって昼寝していた」という最悪のもの。証明できる人間は誰もいません……!
科捜研の凄腕研究員・マリの登場!
絶体絶命のズボ太の前に現れたのは、科学捜査研究所の凄腕研究員「マリ」。
冷徹なまでに冷静な彼女は、状況証拠だけでズボ太を犯人扱いする警察を制し、倒れた主人の真上にある一筋のツバキの枝を見つめて呟きます。
「……切り口が、何かを語っているわね」
マリが青白いライトで照らし出したのは、細胞がぐしゃぐしゃに潰れ、皮がめくれて水平に切られた無残な切り口でした。
「これは……研がれていない『錆びたハサミ』で、しかも『真横』に切られた跡よ」
刑事が勝ち誇る中、ズボ太の脳裏に親方の教えが鮮やかによみがえります!
「待ってくれ! 俺のハサミは手入れされた新品だ! こんな潰れた水平の切り口、俺の仕事じゃない!」
「切り口」が語る、科学とロジックの攻防!
「なら、証拠とロジックで私を納得させてごらんなさい」
マリの提案により、ズボ太が前日に切った庭中のツバキの切り口をすべて調査することに。
もしズボ太が普段から雑に切っていたなら即逮捕。しかし、ズボ太が「芽の少し上・斜め45度・なめらかな切断面」を守っていたなら……?
さらにマリは、現場に残された不気味な切り口の「酸化の度合い」と「水分の蒸発量」から、犯人が枝を切った【真の犯行時刻】を科学的に割り出し始めます!
犯人はなぜ、わざわざ夜の庭で一本だけツバキの枝を切ったのか?
素人丸出しの切り口が暴き出す、真犯人の恐ろしい罠とは――!?
ズボ太の無体は証明されるのか、それとも科学の光が彼を追い詰めてしまうのか!?
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