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ツバキの花を来年も咲かせる剪定

ツバキの花が、確か去年はたくさん咲いたのに・・・今年は一輪しか咲かない!

このように悩まれている方は意外と多く、
しかも、その原因のほとんどが同じであるようです。

私も過去に同じようなことを体験したのでよくわかります。

ここでは、なぜ突然、花が咲かなくなったのかその原因と、
花を来年咲かせるためには、どのような剪定方法を
行なったらよいのかを解説します。

ツバキ 剪定

ツバキは前年に伸びた新梢の先端に花芽をつける花木です。

ツバキは比較的大きくきれいな花で、咲き続ける期間が長いので、
毎年花が咲くのを楽しみにされている方も多いことでしょう。

そのように楽しみにされている方にとって、
ツバキが咲かないなんてことになったら・・・

一大事です!

「ツバキの花が咲かないことがないように、どうにかなりませんか?」
・・・と、ご相談される方もいます。

そのようなことで悩む方が少なくなるように、
どんなことに気をつけたらよいのかお伝えします。

新梢が伸びても環境が悪いと花芽がつかない

どんなに剪定を行なってきれいにしても、
「ある条件」を満たさなければ花が咲くことはありません。

簡単に言うと、ツバキの花が咲くためには、
前年に伸びた新梢の先端に花芽をつけなければ、
次の年の春に花が咲くための準備は整わないのです。

「ある条件」とは、ひとつではありません。

それらすべてを満たされないと花芽は形成されません。

または、花芽がなくなる可能性が高いです。

「ある条件」の一つには、花芽形成時の環境の状況によるものがあります。

たとえば、花芽が6月に形成される場合、
6月の気候が低温で日照不足が続くと
花芽に影響が出る可能性があります。

または、長雨や強風が続いた場合にも同じように
花芽の形成に影響が出る可能性があります。

このような、通常とは違う気象条件が続いてしまうと、
ツバキは対応しきれなくなり、花芽に影響が出てしまうことがあります。

特に、日陰に植えてあるようなツバキや
強風にさらされる場所に植えてあるツバキは
毎年、花の数が少ないと思います。

私の庭に植えてあるツバキは、
大きなサクラの木の下の日陰に植えてあり
しかも強風にさらされる場所です。

そのため毎年花の数が少なく、生長もよくないので
比較的小ぶりに育っていますが、その分
剪定作業は楽をさせてもらっています。

ツバキ 剪定

花芽形成中の剪定は花芽をつけない

「ある条件」の一つには、剪定時期が関係しています。

何度も言いますが、ツバキは
前年に伸びた新梢の先端に花芽をつけます。

本来、花芽が形成されるはずなのにもかかわらず
剪定を行なってその先端を切ってしまうと、
花芽がつかなくなります。

どういうことなのかというと、

せっかく花芽をつけようとしていた芽が
葉っぱを作り出す葉芽に変わってしまうのです。

花芽形成後の剪定は花芽がなくなる

「ある条件」のひとつ、剪定時期に関するもうひとつの条件です。

花芽形成時に花芽をつけたとしましょう。

しかしその後、枝葉が思った以上に伸びて
うっとうしくなってきたので剪定をしてしまうと
花の数は減ってしまいます。

なぜなら、

せっかく花芽が出来たとしても、花芽は新梢の先端につけるので
刈り込みばさみで一気に刈り込んむ剪定をしてしまうと、
花芽をスッカリなくしてしまう可能性が高いからです。

これが花が咲かないと悩む方が行なう剪定で、
花が咲かなくなる一番の原因であるようです。

これは、剪定時期も剪定方法も一番良くないです。

結局、ツバキの花が突然咲かなくなったその理由は何?

結局、ツバキの花が突然咲かなくなったその理由は何かというと、

まとめてみますと、

1.花芽形成時の気象条件が悪いことで花芽が作れないことがある

2.花芽形成前に剪定を行なうことで、花芽が葉芽に変わる

3.花芽が出来上がっていても、その後に深く刈り込む剪定を行なうと
 先端につけた花芽を切り落とすことになる

この3つが大きな理由になります。

一般的に気をつけなければいけないのが、
人為的に行なう、上の「2」と「3」の剪定です。

これが、ツバキの花が突然咲かなくなった一番の理由になります。

これらを気をつけるためには、
ツバキがいつ花芽をつけるのかを知らなければ解決しません。

ツバキはいつ花芽をつけるか

ツバキは前年に伸びた新梢の先端に花芽をつける花木です。

そして、次の年の春にたくさんの花を咲かせるはずです。

さて、一番気になるかもしれない
ツバキはいつ花芽をつけるのかというとですが、

地域にもよりますが、花が3月頃に終わる場合もあれば
花が4月頃に終わる場合もあります。

そして、同じように地域によって、
花芽が形成される時期も異なります。

通常であれば、花が咲き終わった後に枝葉の先端から
暖かくなりはじめた頃から葉が伸びてきて
その先端部分に花芽が形成されます。

だから、その先端を大事にしてほしいのですが、
ツバキに聞いたわけではないですが、

花芽が形成されるのは、6月ころから8月くらいまでの間だと思います。

なので、その前の剪定や、
その後の深く刈り込む剪定は控えた方がよいです。

花芽ができる時期はお分かりいただけたと思いますが、
次では、ツバキのベストな剪定時期を解説します。

ツバキのベストな剪定時期

ツバキの一番良い剪定時期についてですが、
それはいったいいつ剪定を行なったらよいのでしょう。

今までの説明だと、剪定する時期はまったく見当たりません。

ハイ、その通りです。

解説している本人もそう思います。

でも、剪定に犠牲は付き物です。

結局、全ての花を残せる確率は100%ありません。

どの程度の割り合いで花を残せるか、
その可能性にかけるしかありません。

花が咲く可能性の高い剪定時期としてなら、

刈り込み剪定も含めて、
花が終わった後すぐに
剪定を行なうのが良いと思います。

花後に先端を切ることで葉芽に変わる可能性が高いです。
逆に確率は低いですが、花芽になる可能性もあります。

さらに、剪定後に花が咲く事例として、
樹形の内側から伸びてくる古い枝葉の先端に
花芽がつく可能性が一番高いのです。

つまり、刈り込み剪定も含めて、
花が終わった後すぐに剪定を行なうと良いということです。

その際、剪定後に新芽が伸びてきます。

このままでは見苦しくなりますので、
10月頃に伸びた葉をもう一度整理する必要があります。

さてそれでは、ツバキの花を咲かせるために一番良い
剪定方法について気になると思いますので、次で解説します。

花を咲かせるツバキの剪定方法

一般的な剪定方法は、刈り込んで樹形内部で
混み合っている枝葉や枯れ枝を切り取る作業を行います。

これがツバキの基本の剪定作業になります。

しかし、剪定される方によっては色々なタイプがあるようです。

次では、剪定目的によって異なる
4つの剪定方法についてまとめてみました。

剪定目的によるタイプ別剪定時期

一般的な剪定は時期と方法はこれまで解説してきた通りになります。

しかし、剪定の目的によっては、
剪定時期と剪定方法が変わってきます。

剪定目的によるタイプを「花を咲かせたい」「花は関係ない」かで
大きく4つに分けましたので各々解説していきます。

『A.花が咲くのは関係ないタイプ』
→1.樹形が乱れ形を整えたい
→2.樹形は乱れていない徒長枝が出ている

『B.花を咲かせたいタイプ』
→1.樹形が乱れ形を整えたい
→2.樹形は乱れていない徒長枝が出ている

A.花が咲くのは関係ないタイプ

花が咲くのは関係ないというこのタイプの場合は、
樹形を整えることを第一に考える必要があります。

樹形には、仕立て物や丸く刈り込むタイプなどがあります。

どちらも花が咲くのは関係なく、
樹形優先で整える必要があります。

A-1.樹形が乱れたツバキの形を整える

剪定時期も何も考えずに、樹形優先で刈り込む剪定ができます。

樹勢の強い時期の剪定によっては、
刈り込んだ以上に葉っぱが生える可能性もあります。

できれば6月ころに1回目の剪定を行ないます。
さらに2回目を10月頃に行なうことで、伸びた枝葉を整理します。

この年2回の剪定えを行なうとよいです。

A-2.樹形は乱れていないが徒長枝が出ている

樹形は乱れていないが徒長枝が出る時は、
剪定時期はいつでもよく、

樹形優先で、突発的に伸びた徒長枝を切り取るだけの作業を行います。

B.花を咲かせたいタイプ

B-1.樹形が乱れたツバキの形を整える

このタイプの方が一番たくさんいます。

そして、剪定方法も厄介です。

乱れた樹形を整えるには、
大きな剪定をしないといけなくなる可能性が高いです。

しかも、花を咲かせたいということですが、
この場合、花の数を減らす犠牲を払う必要が出てきます。

無傷では樹形を整えることはできないです。

どのくらいの犠牲を払うのかというのは
樹形の乱れ具合によります。

もしかしたら、1年くらいは花が咲くのをあきらめた方がよいくらい
1度バッサリと大きく刈ったり、調整しなければいけないかもしれません。

その調整しだいでは、花が咲いてもまばらになったりと
数えるくらい程度に咲くだけになるかもしれません。

いずれ、樹形が乱れている場合の剪定は、
花の数が7割以上減ることは覚悟された方がよいです。

そのことを前提としてお話しします。

剪定時期は、できれば6月ころに、
樹形優先で刈り込み剪定を行ないます。

そして、樹形の内部で枝葉が混み合っていると
いずれ枯れることになりますので、
混みすぎていたら間引いて風通しを良く整理しておいた方がよいです。

さらに伸びた枝葉を10月頃に剪定し樹形を整えます。

この年2回行なうとよいです。

これで、樹形は整うはずです。

そして次の年からは、大きな剪定はしないで、

剪定時期は特に関係なく、突発的な徒長枝が出てきたら
それを切り取るだけの剪定を行なって下さい。

この作業を行って行けば、だんだんと
花の数も回復して増えていくはずです。

B-2.樹形は乱れていないが徒長枝が出ている

樹形は特に乱れていない状態で徒長枝が出る、
しかも花を咲かせたい場合は、

外観を刈り込みすぎる大きな剪定は行ないません。

剪定時期は特に関係はありませんが、

突発的な徒長枝が大きく出て樹形が気になったら
そのつど切り取るだけの剪定を行なって下さい。

時期によっては花芽がわかる場合もありますので、
適宜に選んで切り取ってください。

剪定時期によって花が咲かないのか検証

本当に剪定時期によって花が咲かないのか検証するために
11月に結構ガッツリ目に、当時はきれいに丸く仕上げる剪定をしました。

写真の上部の樹形が一部崩れているのは雪の重みに耐えられずに、
樹形が割れてしまったためです。(4月22日撮影)

ツバキ 剪定

ツバキ 剪定

この写真を見てもらうと上半分は花が咲いていない状態です。

これは、樹形を整えるために深く刈り込んだせいです。

下半分はところどころ花が咲いています。

なぜ花が咲いているのかというと、

剪定した時にハサミに触れない樹形の内側の位置に
花芽が残っていたために、花芽に影響がなかったからです。

ツバキ 剪定

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