今回はツバキの剪定に関して「いつの間にか5mまで高く伸びていた場合の剪定方法を知りたい!」という、兵庫県のM様 にご依頼されたコンサルティングの事例をご紹介します。
ツバキの基本的な剪定時期はいったいいつなの?
ツバキの花芽は花が終わった後の6~7月頃に、新梢が伸びた先端や葉腋に作られます。
このことからも、花芽が作られる前後の夏の剪定は花芽に影響する可能性がありますので行わないようにします。
開花時期についてはたくさんの品種があるので多少違うようです。
また、剪定の時期は地域によっても品種によっても花が終わる時期が違いますので、その時期に合わせて花の咲き終わった直後で、だいたい 4~5月頃に行うようになりそうです。
その 4月~5月頃の時期に剪定を終えておくと、剪定後に伸びたその新梢に花芽をつけることになります。
この時期の剪定は特に混んでいる枝葉を間引くような剪定ができますが、ツバキは落葉樹ではないので坊主になるくらい葉をすっかりなくす剪定はしないでください。
葉っぱはほどほどに残さないと樹勢自体悪くなり枯れますし、太い枝は極力切らない方が良いです。
新梢が伸びた6~7月までの間に伸びが止まるわけですが、さらに入念な手入れを行うために、部分的に伸びた枝葉を軽く切ってあげます。
ただし、この時期にはすでに花芽ができているはずですので、注意して樹形を乱す伸びすぎた枝葉だけを切る程度とします。
これがツバキの基本的な剪定と剪定時期です。
写真でツバキの剪定を解説
5mも縦に長いツバキは珍しいですが、上が届かないからと周りばかり刈っているといつかこうなります。
5mだと剪定も大変でしょうから、3mくらいにしておいた方がよいかもしれませんね。
この場合の剪定のように強く切り戻す剪定や樹高の切り下げは、5月~6月初旬ころに行うとよいようです。
この時期は、新梢も伸び樹勢が旺盛な時期なので、多少は強剪定しても樹勢は衰えないようです。
3mの位置だと写真で見ると②あたりがちょうど良いのかと思います。
まずは高さを決めることですが、たとえば一気に②で切ってしまうとハゲ頭のようになり、ポッカリと幹があらわれます。
芯を切っても周りの枝葉の兼ね合いもあります。
出来れば一番上から覗き込むようにして不要な枝葉は途中から切ってもよいでしょうが、ポッカリ穴あきを防ぐには②に仕上げる場合は状況によりますが、①のあたりで一度切っておいて様子を見るとよいかもしれません。
ポッカリ穴があいたら誘引してやれば良いでしょうが、周囲の状況を考慮しながらうまく剪定作業をしてみてください。
下から見る分にはあまり支障がないというのであれば、ポッカリ穴あきでもよいかもしれません。
そのうちまた伸びるでしょうからね。