木を植える植林をすることで山は生き返ることができます。
では、自然にすっかりまかせて木を育てたら山はどうなるのだろう?
植林をする意味
植林は、伐採後の山に木を植えることで再び山を活性化させる働きがあります。
植林では木材生産を目的として木を植えることが多いので、山や木を育てることは経済の発展に結び付けるための大きな意味があります。
通常、植林後には下刈りや枝打ちをして山や木を管理して、森林の保全を保つことによって環境にも良い影響を与えることになります。
植林をすることで、降雨によって増えた雨水を木や木の根元などに一時的に貯め込むことで直接下流に流さないので、山林崩落の危険を防ぐことができます。
植林は、自然災害にも経済活動にも良い影響を与えてくれるのです。
自然にまかせて植林するメリット
植林をすることは良いことがあることは理解できたかと思います。
もしも、植林をしたあとに管理をしないで自然にまかせて成長させた場合、どのようなメリットがあるのでしょう。
植林をする際、人の手を借りずに自然に任せて成育させることで、その土地の土壌や気候条件に合った木に成長するようになります。
何の抵抗やストレスもなくしっかりと根づくことで、雨水を木や土壌に一時的に貯めることができるので、山林崩落などの自然災害から守ってくれることが良い点です。
ただ、そのように自然に任せていると、山林の中に光が当たらなくなっていくので、だんだんと成長が遅くなる可能性はありますが、木にとってはそれが都合が良いことなのでしょうね。
自然にまかせて植林するデメリット
確かに、望みもしないのに枝を切られたり傷をつけられることは木にとっては理不尽なことでしょう。
その点、なんの苦痛やストレスも味合わずに自然に任せて成長できることは木にとっては好都合です。
しかし人間側からすると、人間活動によって木を管理しないと、下草や不要な枝が増え植林地が荒れることになり不都合が生じます。
しだいに木は大きくなっていきますが、木の枝を間伐しないことで光合成がおこりにくくなり、その結果木は大きく育とうとしなくなり、成長速度が遅くなります。
それだけではなく、間伐をしないことで通風も悪くなり、病害虫が発生しやすい状況になり、木は枯れやすくなります。
これらのことから、人間側から見た場合に限りますが、管理をせずに自然に任せて成長させることは、メリットよりもデメリットの方が多くなるのであまり良い方法ではないです。
木や山から見た植林のメリットとデメリット
人間側から見たメリットとデメリットには、経済活動や自然災害というようなことが絡み、強い立場である人間からしか一方的に主張されないようです。
しかし、弱い立場の木や山から見た植林は、木に対しても自然に対しても全く良いことではないです。
そもそも、なぜ伐採されるのかわからないはずです。
・間伐なんかしなくてもいいよ!
・伐採さえしなければ、植林する必要もない!
・自然災害は人災だからいちいち騒ぐな!
などと思っているに違いありません。
木は何も語りませんが、私には木の気持ちが伝わってきます。
突き詰めると、自然災害は生活のために人間活動で作ったり壊したりして引き起こしたその先に、人が偶然にいて起こった災害である可能性が高いです。
だから、自然災害とは言われてますが、すべての災害は、どこかで人間が関わって引き起こされた災害(人災)であると考えた方がよいと思います。
そのようなことからも、木や山から見た植林には不都合しか生じず、かわいそうではありますが、デメリットしかないと言えそうです。