盆栽に興味を抱いてきたにもかかわらず、
しばらく、盆栽と鉢植えの違いに気づかずにいた自分がいました。
「大きな鉢に植えてあれば鉢植えだろう!」
「小さい器に植えてあれば盆栽だろう!」
くらいにしか思っていなくて、
それじゃぁ、
「小さな鉢に植えてあれば鉢植えなのか???」
「大きな器に植えてあれば盆栽なのか???」
などと、また疑問が湧いてきました。
実際に、本来の盆栽と鉢植えの違いがわかってしまうと
今までの自分が恥ずかしくなってきました。
ここでは盆栽と鉢植えの違いについて解説しますが、
あなたはこの違いが分かりかますか?
思い込みって恐ろしいし恥ずかしい
父曰く、定年後は盆栽をする!
庭に色々な鉢に植えられている木たちがいる
私はそれを盆栽だと思って今まで生きてきました。
なぜなら、テレビや雑誌で見る盆栽とは全く違うことに気づいたからです。
たとえば、この盆栽と呼んでいるもの・・・
まさかこれが盆栽だとは誰も思わないでしょう・・・おそらく。
でも父に言わせると盆栽なのです。
一度、根強く脳に刻み込まれたその思い込みは、
これからも変わることがないでしょう。
高齢の場合はどうしてなのか(プライドか?)
その思考は変えることができず、
先生レベルの人に洗脳されない限り変わらないようです。
それでは、どんなものが盆栽なのか。
どのような物が鉢植えなのか、これからあなたを洗脳していきます。
盆栽とは何か
盆栽とは、草木を盆栽用の鉢や器(うつわ)などに植え、枝ぶり、葉っぱの姿、
幹の肌や根の状態、樹形や全体の見せ方を、自然界で見られる大きな木の姿を
縮小して作り出すことで鉢の上に再現して鑑賞することを目的といしています。
そのために、樹形を整えるために剪定を施したり、
自然の景観に近づけるために、枝を針金で固定し屈曲させたりもします。
岩の上に樹木が力強く生える姿を再現するために
石の上に根を這わせて作り出したり
色々な手法によってその技術を競いあうことも楽しみのひとつです。
そのためには、管理が必要になり、剪定はもちろん、肥料を与えたり、
時には針金掛けをして枝や幹の方向や曲りを人工的につけてやります。
水やりをしてあげるのも意外と大変で、盆栽には手間も時間もかかります。
生き物である以上、一度手をかけ始めたら毎日管理をしてあげなければいけませんが
その成長を楽しめることがこの盆栽の醍醐味だと思います。
盆栽の種類にはどんなものがあるか?
盆栽の種類ですが、作れないものはないとも聞いたことがあります。
なぜなら、実際に庭に植えられている樹木も
器の中に植えられている小さな木も同じ生き物なので
根の大きさを変え、適した環境や栄養を与えることができれば
木の大きさを変えて育てることが可能だからです。
では、なんで自然に生えている木は大きいのでしょう?
それは根の大きさに関係があり、
木を支えるために、木を育てるために
根が広く深く伸びていくうちに生長して行ったからです。
しかし、盆栽の場合は、小さく育てるために
根を小さく浅くする必要があります。
そのために、毎年のように器から木を取り出して
土をほろい、根を適当な長さに切り、
新しい土や肥料を加えて元に戻してやります。
これを繰り返すことで、木は小さいままで生長を続けることができます。
つまり、これを行なうことで、
20cmたらずの木でも
樹齢100年という事が起こってしまうのです。
これが盆栽の一番の注目する点だと思います。
盆栽には自然界と同じようにたくさんの種類があります。
盆栽の種類の中で、主だった盆栽を紹介しますと、
松柏類⇒黒松、赤松、五葉松、柏、杜松、杉などがあります。
実物類⇒実を鑑賞する樹木で、梅、ウメモドキ、カリン、ヒメリンゴなど
花物類⇒花を鑑賞する樹木で、梅、桜、藤、ボケ、サツキなど
葉物類⇒葉の姿を鑑賞する樹木で、カエデ類、ケヤキ、ハゼノキ、タケなど
その他にも、複数の同じ木や異なる木を集めて林のような情景を
ひとつの器に表現して植えこむ「寄せ植え」なども人気です。
草やコケなど、造形物を組み合わせたものも人気があります。
盆栽は1本の木を小さな器で育てるだけでなく、
考え方ひとつでいろいろな表現方法を使えば
魅力的な場面を作り出すことができる非常に趣のある世界です。
鉢植えとは何か
鉢植えとは、植木鉢やコンテナなどの限られた大きさの
容器の中に土を入れて植物を育てることです。
生き生きと育つように肥料などを与えて環境を整えてやり、
その植物の性質を引き出してあげることが鉢植えです。
鉢植えは、草花、樹木すべてに適応でき、その木が持つ
花や葉、実などの植物の美しさを観賞することができます。
鉢植えのメリット
鉢植えの場合は、限られた鉢の中で育てることになるので、
地植えと比べると木を小さく育てることができます。
庭が狭くて植えられない場合や、意識的に大きくしないで
小さく育てたい場合に鉢植えは都合がよいです。
鉢植えは、ベランダや室内に移動して育てられる利点があって、
観葉植物や多肉植物、ランなど寒さ対策で室内や暖かい所に移動できたりと
日本の気候で育ちにくい種類を鉢で育てることができます。
広い庭があれば庭に木を植えてもよいのでしょうが、
その場合、庭木の剪定や落ち葉の掃除が大変で、
しかも害虫や鳥によってかえって庭が汚くなるという欠点があり、
それがストレスになる方もいるようです。
しかしこの問題点は鉢植えにすることで克服することができ
しかも庭木の癒し効果を得ることができます。
木の大きさを小さくすることで色々な種類を増やせますし、
様々な樹木を季節によって楽しむことがもきます。
鉢植えのデメリット
鉢植えのデメリットは、庭植えと比べると管理が少しやっかいなことです。
鉢の大きさが小さいほど土が乾きやすいので、
水の管理に気をつけなければいけません。
庭植えの木の場合は、大地全体が鉢と同じ作用で水を含んでいるので
水やりを行なう事は少ないですが、
鉢植えの場合は、鉢の中でしか水分を取り込むことができないので
特に暑い夏の水の管理は怠ることができないです。
そして、鉢植えをしていて意外と気づかないことがありますが、
何年も同じ鉢で育てていると、「根詰まり」を起こします。
しかも、数年同じ位置に置いたままでいると、鉢の底の穴から根が地面まで伸びて
地面に根を張ってしまい、鉢を持ち上げても動かないこともあります。
もしも水をやらないで鉢の木が枯れなかったのであれば、
それは地面から水分を取っていたからかもしれません。
その状態は、完全に鉢の中で根がギュウギュウ詰めになっている証拠です。
その場合は、数年に一度、根を切り土を取り替えてあげる、
植え替え作業をしてあげたほうがよいです。
盆栽と鉢植えとの違いは何か?
盆栽と鉢植えは見た目の感じ方の違いが大きいです。
鉢植えは、庭や自然に生えている植物を
小さいサイズで鉢に植えることができます。
人工的な矯正をしないで自然風に
木を育てることが可能です。
植えっぱなしは、鉢植えの部類になります。
鉢の大きさは大き目です。
盆栽は、鉢植えよりも小さいサイズも作つことができ
さらにそれよりも小さなサイズにも作り上げることができます。
自然の趣を感じながらも、人工的に木を矯正して作り
芸術的な視点で仕上げることができます。
鉢や器の大きさは小さく浅目です。
これらのことからも、盆栽と鉢植えとの違いは、
自然的に小さく見せて育てるか(鉢植え)、
人工的に小さく芸術的な要素を取り入れて仕上げるか(盆栽)
これが大きな違いになると思います。
盆栽と鉢植えとの違いクイズ
これは、「盆栽」でしょうか?「鉢植え」でしょうか?
答えは、
・
・
・
・
・
盆栽
のようだけど
・
・
・
・
・
植えっぱなしで
何も管理をしていないので、
鉢植えです。
そのうち盆栽に変えて見せますので、ご期待ください。