アシナガバチの巣の駆除撃退法!剪定の夏に危険が潜んでいる

剪定する時によく出会う危険で代表的な蜂にアシナガバチがいます。

今まで剪定していて出会わなかったという人はいないと思うくらい、葉っぱの裏だけでなく、家の壁、軒下などいたるところに巣を作ります。

数年前、とても暑かった年の2ヶ月間、アシナガバチの巣に出くわさない日はなかったです。

ちなみに私は過去10年間で2回だけアシナガバチに刺されました。毎日のように庭に入って剪定をしている割には少ない方だと思います。

でもそれは「知っているから」です。アシナガバチがどんな場所に巣を作りやすいか、どんな時期に気が立ちやすいか、どんな行動をすると刺されやすいかを知っていれば、ぐっと刺される確率は減ります。

今回は岩手県で庭師として働く私の実体験をもとに、アシナガバチの特徴から駆除の方法、刺されてしまった時の対処法まで、初心者の方にもわかりやすくまとめました。庭のお手入れをこれから始めたいという50代以上の方にも、専門用語をできるだけ使わずに安心して読んでいただける内容にしていますので、ぜひ最後まで参考にしてみてください。

アシナガバチの特徴

■アシナガバチの基本的な特徴と大きさ

アシナガバチという名前の通り、飛んでいる時に足を長く垂らしているのが一番の見分け方です。体長は種類によって幅がありますが、だいたい2センチ前後のものが多く、スズメバチに比べるとひとまわり細長い体つきをしています。

色は種類によって違いますが、黒地に黄色の模様が入っているものが多く、遠目に見るとスズメバチと間違われることがよくあります。私も剪定中に「スズメバチが出た!」と慌てて聞かれることがありますが、よく見るとアシナガバチだった、というケースは非常に多いです。

■アシナガバチの種類と見分け方

日本でよく見かけるアシナガバチには、セグロアシナガバチ、キアシナガバチ、フタモンアシナガバチなど何種類かあります。庭でよく出会うのはセグロアシナガバチで、名前の通り背中側が黒っぽいのが特徴です。

珍しい種類としてキボシアシナガバチというものもいますが、こちらは比較的おとなしい性格で、庭で出会う機会はあまり多くありません。

見分け方のポイントは、飛んでいる時の足の垂れ方と、体の色の入り方です。黒い部分が多いものと、黄色い部分が目立つものがいますが、どの種類であっても巣に近づけば刺してくる可能性があるため、種類を見分けることよりも「巣に近づかない」ことのほうが大切です。

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■アシナガバチとスズメバチの違い

アシナガバチとスズメバチはよく混同されますが、いくつか大きな違いがあります。

まず巣の形です。アシナガバチの巣はシャワーヘッドのような、下向きに六角形の部屋が並んだ形をしています。一方でスズメバチの巣はボール状やマーブル模様の外皮に包まれた大きな巣を作ります。

次に攻撃性です。アシナガバチは基本的におとなしい性格で、こちらから刺激しない限り攻撃してくることは少ないです。対してスズメバチは非常に攻撃性が高く、巣に近づいただけで集団で襲ってくることがあります。

毒の強さもスズメバチのほうが強いとされていますが、アシナガバチの毒であっても油断は禁物です。過去に刺された経験がある方は、次に刺された時にアナフィラキシーショックを起こす危険性があるため、どちらの蜂であっても慎重に対応する必要があります。

■アシナガバチの女王蜂の特徴と見分け方

春先に一匹だけウロウロと家の周りを飛んでいるアシナガバチを見かけたら、それはほぼ間違いなく女王蜂です。冬を越した女王蜂が単独で巣作りの場所を探している状態です。

女王蜂は働き蜂よりも一回り体が大きいのが特徴です。この時期に女王蜂を見つけて駆除できれば、その後の巣作り自体を防ぐことができるため、実は一番効率の良い対策のタイミングでもあります。

ただし、女王蜂は基本的に刺してくることは少なく、巣を作る場所を探すのに一生懸命なので、慌てて手で払ったりせずに、殺虫剤で対処するか、そっとその場を離れるようにしましょう。

■アシナガバチの毒性とアナフィラキシーの確率

アシナガバチの毒は、スズメバチほど強くはありませんが、それでも十分に痛みと腫れを引き起こす毒性を持っています。毒の成分にはヒスタミンやたんぱく質分解酵素などが含まれていて、これが刺された部分の炎症や痛みの原因になります。

心配されることが多いアナフィラキシーショックですが、これは蜂の毒そのものの強さというより、体の中にできた抗体が過剰に反応してしまうことで起こります。一度刺されたことがある方が、二度目に刺された時に発症しやすいとされていて、その確率は決して高くはないものの、ゼロではありません。息苦しさやじんましん、めまいといった症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。

■アシナガバチの習性と行動範囲

アシナガバチは基本的に巣を中心に半径50メートルから100メートルほどの範囲で行動すると言われています。餌となる虫や蜜を探して飛び回りますが、必ず自分の巣に戻ってくる習性があります。

そのため「毎日同じ時間に同じ場所にアシナガバチが来る」という場合は、その近くに巣がある可能性が非常に高いです。行動範囲を知っておくことで、巣がどのあたりにあるかの見当をつけやすくなります。

また、アシナガバチはおとなしい性格の蜂として知られていますが、これはあくまで「巣を刺激しなければ」という条件付きです。巣に近づいたり、振動を与えたりすると一気に攻撃態勢に入るので、性格がおとなしいからといって油断は禁物です。

■北海道でもアシナガバチは見られるのか

アシナガバチは日本全国に広く分布しており、北海道でも普通に見られます。地域によって多く見られる種類は多少異なりますが、寒い地域であっても夏場に巣を作り活動することに変わりはありません。全国どこにお住まいでも、夏場の庭仕事や剪定の際にはアシナガバチへの警戒が必要だということです。

アシナガバチの活動時期と巣作りのサイクル

■巣作り開始から子育てまでの流れ

アシナガバチは冬の間、女王蜂だけが物陰で越冬し、春になると目覚めて単独で巣作りを始めます。最初はマッチ棒の頭ほどの小さな巣ですが、女王蜂が卵を産み、働き蜂が生まれてくると、巣はどんどん大きくなっていきます。

初期の巣は本当に小さいので見つけにくいのですが、この段階で気づいて対処できれば被害を最小限に抑えられます。庭木の剪定をする際には、葉の裏や枝の分かれ目をよく見る習慣をつけておくと安心です。

■一番危険な活動時期

だいたい6月下旬頃になるとアシナガバチは巣作りを終えて子育てに入ります。その頃からアシナガバチが活発に動き出すので注意が必要です。

夏場の剪定はアシナガバチとの格闘でもあります。アシナガバチの巣は壁や葉の裏側にできますが、壁であれば見えるのでそこ目がけて殺虫剤をスプレーすればよいだけです。問題はなかなか見つけにくい葉っぱの裏です。

アシナガバチの巣があるのを知らないでその脇を通り、ちょっと葉っぱに触れただけでも攻撃態勢にかかられ、あっという間に刺されてしまいます。

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ほとんどの方は気に留めることなく生活していると思うので、気にかけてよく見たり、注意しながら生活しないと見逃してしまいます。普段通り慣れているところであっても油断はできません。気にしないことが一番危険です。

子供がいる方や先のとがったタイプの葉っぱの多い木がある方は、特に注意したほうが良いでしょう。

■巣作り初期の見分け方

作り始めの巣は、六角形の部屋が数個だけ並んだ、とても小さなものです。色は灰色っぽく、木の枝や軒下、葉の裏にひっそりと作られます。この段階であれば、殺虫剤ではなく割り箸などで軽く落とすだけでも対応できる場合がありますが、すでに女王蜂が近くにいることが多いので、油断せず殺虫剤を使うことをおすすめします。

■初期の巣を落とす時の具体的な手順

作り始めの小さな巣を落とす場合は、まず女王蜂が巣にいない時間帯を狙うことが大切です。アシナガバチは日中に活動して餌を探しに出かける習性があるため、日中の巣が留守になっているタイミングを見計らって作業すると安全です。

長い棒や割り箸の先で巣を軽くつつくようにして落とし、落とした後は踏みつぶすか袋に入れて処分します。ただし、女王蜂がすぐ近くの葉の裏に隠れている場合もあるので、作業中は周囲をよく見渡しながら行い、少しでも羽音が聞こえたらすぐにその場を離れる心構えを持っておきましょう。

■巣を作らせないためのトラップ作り

市販されているハチ用のトラップは、ペットボトルに甘い匂いの誘引剤を入れて庭先に吊るしておくタイプが一般的です。春先の女王蜂が活動を始める時期にこうしたトラップを設置しておくと、女王蜂を巣作り前に捕獲でき、結果的にその夏の巣の数を減らすことにつながります。

手作りする場合は、ペットボトルの上部を切り取って逆さに差し込み、中に酒や酢、砂糖水を混ぜた誘引液を入れるだけで簡単に作ることができます。庭の数か所に設置しておくと、より効果的に女王蜂を捕獲できます。

■冬はどこにいる?越冬の生態

秋が深まると働き蜂は次第に姿を消し、新しく生まれた女王蜂だけが木の皮の隙間や落ち葉の下、家の壁のすき間などで冬を越します。冬の間は活動をほとんどせず、じっと春を待っている状態です。

そのため冬場の剪定であれば、アシナガバチに遭遇する危険性はぐっと下がります。庭木の剪定を検討している方は、蜂のリスクが低い冬場に思い切った剪定をしておくというのも一つの方法です。

アシナガバチは確実に抹殺する

巣作り時期から子育て時期に入った途端、アシナガバチは気が立ちはじめます。

できればこの時期になる前か、幼虫が成虫になる前にアシナガバチの巣を見つけて、殺虫剤で親ごと抹殺する必要があります。

怖いとか言っている暇はありません。そんなことを言っている間に成虫にかえってしまうと、こちらが痛い思いをするかもしれません。

だいたい一つの巣から20匹前後のアシナガバチが成虫になるので、1匹または2匹の親のうちに駆除することを強く推奨します。8月になれば成虫が増えてくるので、それまでには何としても対処しておきたいところです。

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どんな殺虫剤でアシナガバチをしとめられる?

今は殺虫剤が進化していて、7メートルくらい遠くからでも勢いよく噴霧できるものがあります。いくら怖くても、こうしたスプレーを使えばアシナガバチは撃退できます。

ただし遠ければ遠いほど襲ってきづらいので安全ではありますが、アシナガバチにかかる殺虫剤の威力は弱くなってしまいます。それよりは、一番安全な範囲である3メートルくらいから勢いよく的確に噴霧したほうが効率が良いです。殺虫剤の威力はすさまじいので、アシナガバチが吹き飛ばされていきます。

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ハチ用の殺虫剤でも怖いという場合は、少し値段は高くなりますが、スズメバチ用の殺虫剤で対処すれば確実です。これは向かってきたスズメバチでも飛ばすくらいの威力があるので、アシナガバチを確実にしとめたい場合はこちらが一番効果的です。

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■忌避剤やハッカ油は効果があるのか

最近ではハッカ油を使った忌避剤も人気があります。アシナガバチはハッカ油の匂いを嫌う傾向があるとされているため、巣を作られたくない場所にスプレーしておくと、ある程度の予防効果が期待できます。

ただし、すでにできてしまった巣に対しては忌避剤だけでは対処できません。あくまで「巣を作らせないための予防」として使うものと考え、すでにできた巣には殺虫剤を使うようにしましょう。

■駆除に適した時間帯

アシナガバチの駆除を行うなら、日没後から夜にかけての時間帯が一番安全です。アシナガバチは夜になると活動が鈍くなり、ほとんどのハチが巣に戻って動かなくなるため、一度の駆除で親も幼虫もまとめて対処できる可能性が高くなります。

日中に駆除をしようとすると、餌を探しに出かけている親蜂が周辺を飛び回っていることが多く、駆除している最中に外から戻ってきた親蜂に反撃される危険があります。どうしても日中に対応しなければならない場合は、二人以上で作業をし、一人が周囲を見張るようにすると安心です。

また、懐中電灯を使う場合は、光を巣に直接当て続けるとアシナガバチが驚いて飛び立ってしまうことがあるため、光を斜めから当てるようにし、赤いセロファンを巻くなどして光を弱めるとより安全に作業ができます。

アシナガバチと共存して安全に剪定をするために気をつけること

夏場の剪定で気をつけることはアシナガバチなどの蜂や巣に出くわすことですが、私自身が身を守るためにいつも心がけていることがあります。

それは、剪定を始める前、または1本の大きな木の剪定に入る前に、蜂の巣を探すことです。

探すといっても難しいことはしていません。柄の長いほうきの先で木の葉をはくように振り払っています。

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こうすることでアシナガバチがいる場合は、一瞬襲ってきます。でも逃げるので、アシナガバチが1匹の場合はそこまで追いかけてはきません。

しかし幼虫が成虫になってからそんなことをすると、集団で襲いかかってくるのでやめたほうが良いです。8月になれば成虫になる数が増えるので、それまでには何としてもアシナガバチを駆除しておく必要があります。

アシナガバチの巣が見つからなくても油断できない理由

もしもホウキで葉っぱを振り払ってもアシナガバチの巣が見つからない時がありますが、油断をしてはいけません。

もしもどこかに巣があるのに気がつかないで作業していたとして、アシナガバチが巣を留守にしていて突然帰ってくる場合があります。その時も危険な瞬間です。

早く巣を見つけられれば良いですが、アシナガバチがいないと思って剪定に夢中になっていると、巣に帰ってきたアシナガバチに刺されてしまいます。だから常にアシナガバチを気にしながら作業しなくてはいけないのです。

私が担当しているお客様の中にも、庭木の手入れが好きな方で「毎日アシナガバチが来るんです」と相談されたことがあります。よく話を聞いてみると、庭の隅にある大きな木の葉の裏に小さな巣ができていました。毎日決まった時間に戻ってくるアシナガバチを見て「毎日来る虫」だと思い込んでいたそうですが、実際は同じ巣に出入りしているだけだったのです。このように、一見バラバラの行動に見えても、実は巣を中心とした動きであることが多いので、まずは近くに巣がないか探してみることが大切です。

アシナガバチの巣を見つけたら

初めにホウキで葉っぱをはいた時に巣を見つけられなかった場合でも、作業している途中でアシナガバチが留守にしている巣を見つけることがあります。その時、絶対に巣を取ってはいけません。

なぜかというと、アシナガバチの親がまだ生きているからです。アシナガバチの親が生きているのに巣だけ取ってしまうと、親はその周りをしばらく、あるいは2、3日飛び回ることになります。そうすると、その木の周りには近づけなくなってしまいます。

巣を見つけたら取らずに、とりあえず巣に殺虫剤を噴霧して幼虫を駆除しましょう。そしてアシナガバチの親が巣に戻ってくるのを待ち構えて駆除します。これが一番的確な方法です。

もしアシナガバチに刺されてしまったら

■刺された直後の症状

アシナガバチに刺されると、刺された瞬間にチクッとした強い痛みを感じます。その後、刺された部分が赤く腫れて、熱を持ったようにジンジンすることが多いです。人によっては刺された跡が数日残ることもあります。

■正しい応急処置の方法

刺されてしまったら、まず慌てずにその場から離れることが最優先です。近くにまだ他のアシナガバチがいる可能性があるため、興奮させないようにゆっくりとその場を離れましょう。

その後、傷口を流水でよく洗い流します。毒を絞り出すように優しく押し出すのも効果的です。市販の虫刺され用の薬を塗り、腫れがひどい場合は保冷剤などで冷やすと症状が和らぎます。

■二回目に刺されたときの危険性

アシナガバチの毒は一度目より二度目に刺された時のほうが危険とされています。これは体の中に抗体ができることで、アレルギー反応が強く出やすくなるためです。

まれにアナフィラキシーショックと呼ばれる、呼吸困難やめまい、意識がもうろうとするような重い症状が出ることがあります。過去に蜂に刺されたことがある方は、特に注意が必要です。

■病院に行くべき目安

刺された後に、じんましんのような発疹が全身に広がったり、息苦しさやめまいを感じたりした場合は、すぐに救急車を呼ぶか病院を受診してください。特に過去に蜂に刺された経験がある方は、症状が軽く見えても油断せず、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

自分で駆除するか業者に頼むか

■自分で駆除できるケース

巣がまだ小さく、初期段階であれば、市販のハチ用スプレーで自分で駆除することも可能です。ただし、必ず長袖・長ズボン・帽子を着用し、日が落ちてアシナガバチの活動が鈍る夕方以降に作業するのが安全です。

■プロに依頼したほうが良いケース

巣がすでに大きくなっている場合や、高い場所にある場合、またご自身がハチアレルギーをお持ちの場合は、無理をせずプロの駆除業者に依頼することをおすすめします。特に軒下や屋根裏など、脚立を使わないと届かない場所は転落の危険もあるため注意が必要です。

■駆除料金の相場

アシナガバチの駆除料金は、巣の大きさや場所によって幅がありますが、一般的には数千円から1万5千円程度が相場とされています。巣が大きい場合や高所作業が必要な場合は、それ以上の料金がかかることもあります。複数の業者から見積もりを取って比較すると安心です。

■家の中に巣ができてしまった場合

天井裏や壁の中など、家の中にアシナガバチが巣を作ってしまうケースもあります。この場合は市販のスプレーだけでは奥まで届かず、駆除が不十分になってしまうことが少なくありません。

また、天井裏などの狭い空間での作業は、逃げ場がなく非常に危険です。家の中に巣ができてしまった場合は、無理に自分で対応しようとせず、早めに専門の駆除業者へ相談することを強くおすすめします。

アシナガバチを寄せ付けないための予防対策

■巣を作らせないための工夫

春先、女王蜂が巣作りの場所を探している時期に、庭木の周りをこまめにチェックしておくことが一番の予防になります。軒下やベランダ、物置の中など、雨風をしのげる場所は特に巣を作られやすいので注意して見てみましょう。

■忌避剤やハッカ油の活用法

前述の通り、ハッカ油を使った忌避スプレーは巣を作られやすい場所に定期的にスプレーしておくと予防効果が期待できます。市販の忌避剤もホームセンターなどで手軽に購入できます。

■アシナガバチの天敵を味方につける

意外と知られていませんが、アシナガバチにも天敵がいます。スズメバチや鳥類がアシナガバチの幼虫を狙うことがあります。特にオオスズメバチはアシナガバチの巣を襲って幼虫ごと食べてしまうことがあり、自然界の中ではアシナガバチも決して最強の存在ではないのです。

また、クモの仲間もアシナガバチを捕食することがあります。庭に鳥が来やすい環境を作ったり、自然な生態系のバランスを保ったりすることも、間接的なアシナガバチ対策の一つと言えるでしょう。もちろん、天敵に頼るだけでは限界があるため、基本はご自身で巣を見つけて早めに対処することが一番の予防になります。

■梅雨時期のアシナガバチへの注意点

梅雨の時期は雨が多くアシナガバチの活動が鈍るため、比較的安心してしまいがちですが、実はこの時期はちょうど巣作りが進んでいる真っ最中でもあります。雨の合間の晴れ間には活発に活動するため、庭に出る際は油断せず、こまめに巣の有無を確認することをおすすめします。

剪定の現場から見えるアシナガバチとの付き合い方

岩手県で庭師として働いていると、季節ごとにさまざまな生き物に出会います。アシナガバチもその一つで、決して悪者ではなく、青虫などの害虫を食べてくれる庭の益虫でもあります。

とはいえ、人が刺されてしまえば大変な思いをするのも事実です。私はいつも「敵視するのではなく、共存するための距離感を保つ」という気持ちで作業をしています。巣を見つけたら無理に近づかず、必要な時だけ確実に対処する。これが長年剪定の仕事を続けてきた中でたどり着いた、一番安全な向き合い方だと感じています。

以前、岩手県内のお客様のお庭で、生垣の剪定を頼まれたことがありました。その生垣は何年も手入れがされておらず、枝葉がかなり密集していたのですが、作業を始める前にいつも通りほうきで葉を払ったところ、案の定、奥のほうに握りこぶしほどの大きさに育ったアシナガバチの巣が見つかりました。

もしそのまま気づかずに刈り込みばさみを入れていたら、間違いなく集団で襲われていたと思います。お客様にも「密集した生垣は蜂の絶好の隠れ家になりますよ」とお伝えし、それ以降は年に一度、蜂が少ない時期にも軽く枝を透かす剪定を提案するようにしています。密集した枝葉を放置しないことも、実はアシナガバチ対策の一つなのだと実感した出来事でした。

よくある質問

Q1.アシナガバチは1匹だけでウロウロしていても危険ですか?
春先に1匹だけ飛んでいる場合は女王蜂であることが多く、刺激しなければ攻撃してくることは少ないです。ただし手で払ったりせず、そっと離れるようにしましょう。

Q2.アシナガバチは夜も活動しますか?
アシナガバチは基本的に昼行性の生き物で、夜になると活動が鈍くなります。そのため巣の駆除は日没後の夕方から夜にかけて行うのが安全です。

Q3.アシナガバチは家の中にも巣を作りますか?
天井裏や換気口の奥など、雨風をしのげる場所であれば家の中に巣を作ることもあります。室内で羽音が気になる場合は、早めに侵入経路を確認しましょう。

Q4.アシナガバチの寿命はどれくらいですか?
働き蜂の寿命は数週間から1ヶ月ほどですが、女王蜂は冬を越して翌年まで生きることができます。

Q5.アシナガバチは何を食べていますか?
成虫は花の蜜や樹液を食べ、幼虫には他の昆虫を捕まえてすり潰した肉団子のようなものを与えます。

Q6.雨の日はアシナガバチの活動はどうなりますか?
雨の日はアシナガバチの活動は鈍くなります。巣から出てくる数も減るため、駆除作業をするなら小雨の日を選ぶのも一つの方法です。

Q7.アシナガバチとキイロスズメバチはどう違いますか?
キイロスズメバチはアシナガバチよりも体が丸みを帯びていて攻撃性がかなり高く、巣も大きなボール状になります。見た目の違いだけでなく、危険度も大きく異なります。

Q8.刺された跡が消えないのですが大丈夫ですか?
腫れやかゆみが長引く場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。掻きむしってしまうと跡が残りやすくなるので注意しましょう。

Q9.アシナガバチの女王蜂が死んだら巣はどうなりますか?
女王蜂は巣全体の産卵を担っているため、女王蜂が死んでしまうと新しい幼虫が生まれなくなり、やがて働き蜂も減って巣は自然に活動を終えていきます。ただし、残っている働き蜂が気を立てて攻撃的になることもあるため、すぐに安全とは言い切れません。

Q10.アシナガバチに似ている虫はいますか?
アシナガバチによく似た虫として、体の細いガガンボや、模様の似たトックリバチなどが挙げられます。飛び方や巣の形をよく観察すると見分けがつきやすくなりますが、判断に迷う場合は近づかずに様子を見るのが安全です。

まとめ

アシナガバチ撃退のポイントをまとめますと、次の通りです。

・強力に噴霧できるハチ用またはスズメバチ用の殺虫スプレーを使うこと
・親のアシナガバチは確実に駆除すること
・アシナガバチの巣は親が死なないうちは取らないこと
・作業前にほうきなどで葉の裏を確認する習慣をつけること
・過去に刺されたことがある方は特に注意し、少しでも異変を感じたら早めに病院を受診すること

アシナガバチは決して恐ろしいだけの存在ではありませんが、正しい知識を持たずに近づいてしまうと大きな被害につながることもあります。特徴や活動時期を知り、正しい道具と手順で対処すれば、必要以上に怖がる必要はありません。この記事を参考に、安全に庭のお手入れや剪定を楽しんでいただければ幸いです。