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ウメの花は気が狂う!突然幹に花が直接咲く理由

ウメの実が梅干しや梅酒に使われることは一般的に知られていますが、ウメはサクラよりも早く花が咲く。そして香りもあるという事を気づいていましたか?

ウメの花には香りがあるという事は100%確実とは言えないので、もしかしたら香りがあるものとないものがあるかもしれません。

香りがあるウメの花について話すと、甘い香りとは少し違うような、柔らかくてかなり爽やかな香りがします。たとえるとすれば、梅酒のような香ばしいニオイというとちょっとはわかりやすいかもしれません。

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ウメの木は切ってはいけない

ウメの木の新しい枝は緑色の物が多く、葉の落ちた後であれば、枝には小さな冬芽(葉芽、花芽)が残っているのが確認できます。

「サクラ切るバカ、ウメきらぬバカ」というのを聞いたことがあると思いますが、これを突き詰めると、”ウメは枝を切らなくてはいけない”という事ではないようです。

この切るという作業、実は「伸びた枝を剪定することで花を目立たせるために切る。そして実を取りたいのであれば切ればよい」という事のようです。

花を目立たせるということは、花がそのまま実になるので、その分実がなる可能性はかなり高くなります。

だから、そのような剪定方法をすればよい。→しなければいけない。→ウメきらぬバカ。になったようです。

実は、この作業はウメの木にとって、とても健康状態に悪影響を及ぼすことになるのです。

というのは、剪定で葉が少なくなったために、ウメは剪定後の傷から剤が腐るのを止めることを後回しにし、枝葉を出すことに力を費やしてしまいます。この状態では養分がだいぶ分散されるので、たとえ細い枝であっても空洞の枝が見られるようになります。

特に日当たりの悪い場所に植えられているウメは光合成が少ないので、このような空洞の状態のウメの木になる可能性があります。確かに剪定時に空洞になっているウメを見かけたこともありました。

そのような状態はあまり良いとは言えませんが、ウメのような木は樹皮があれば、中が空洞であっても、枝も出せるし葉も出せます、花も咲き、生き延びることはできます。

いつかポキっと折れなければの話ですが。

そもそも陽樹であるウメ、花や実のなる木は日陰に植えていはいけないのです。

木は基本的に長生きできるので、毎年子孫を残す必要はありません。

ただ、実を毎年とるためには人工的に枝を少なくして「子孫を残さないとダメだよ!」と危機感を煽る必要があります。

しかし結局のところ、毎年剪定をして木に負担をかけ続けるそんな果樹のウメは長生きしないのです。

ウメの花は枝に咲くだけではない

狂い咲きというのを聞いたことはあると思います。

ウメが咲く春先ではなく、咲くはずのない時期、たとえば秋などに咲いたりすることです。

ウメの木は狂い咲きするのかどうかは別として、

突然、何の前触れもなく、気が狂って花が直接幹に咲く状況をみたことはありませんか?

こんな感じで、ウメの花が枝ではなく幹から咲いているのを見かけたことはありませんか?

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この状況ですが、まずは花芽の作られる仕組みを簡単に言いますと、栄養状況や気象などの環境条件によって、その生長段階で葉芽と花芽に分かれてできます。

しかし、中には気象条件が整っても休眠芽のまま切り株の幹や枝に残ったり、周囲の組織に埋もれてしまったりして傷跡のように残る場合がありますが、このような芽のことを「潜伏芽」とよびます。

潜伏芽は歳月と共に消滅してしまうものもあります。しかし潜伏芽は休眠芽と同じものなので、何かの拍子で休眠が破れる条件ができると、突然生長をはじめます。

ウメの古い幹に花がついたり、切り株の幹から新梢が生じたりするのも、潜伏芽による可能性が高いです。

つまり、まだ若い時期に休眠芽としてつくられた葉芽や花芽が、潜伏芽として残ってしまい、何年か経ってなんらかの刺激で目覚めたものと考えられます。

潜伏芽の生長を再開させる要因はいろいろあるようで、幹や枝が折れたり傷つくと、その場所で潜伏芽が生長をはじめます。切り株から新梢が出てくるのもその例です。

樹木にも人間と同じように成長ホルモンなるものがあるようです。芽の生長が抑制されたり、促進するには数種類の植物ホルモンが関係しているといわれます。潜伏芽が生長を開めるのも、その芽が存在する植物組織周辺でのホルモンの変化が影響しているものと考えられるようです。

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