ムクゲを小さく育てる剪定方法と剪定時期

ムクゲは花が終わるとたくさんの種をつけて落とします。

その後地面の下から新しいムクゲが生えてきやすいので、しっかりと種や新しく出たムクゲを整理しないと根が深くなかなか抜けないので意外と厄介だったりします。

しかし、やっぱり花が咲かないムクゲは魅力がないです。

でも、意外と剪定時期を知らずにいる方も多く、花芽を減らして損をしていることもあるようです。

ここでは、ムクゲの間違った剪定時期を知ることで、たくさんの花を見ることができる剪定方法について解説します。

ムクゲ 剪定

ムクゲの花芽が形成される時期を知らないと花が見れない

ムクゲの花芽が形成される時期を理解しないで間違った時期に剪定をしてしまうと、枝先についた花芽ごと切ってしまい花は見られなくなります。

では、ムクゲの花芽が形成される時期はいつなのでしょう。

ムクゲの花芽が形成される時期はいつか?

ムクゲは、春から伸びた枝に花芽をつける「当年性枝タイプ」です。

ムクゲの花芽は 春から初夏(5月~6月ごろ) に形成されます。

ムクゲは 新しい枝(当年枝)に花を咲かせる性質を持っているため、春以降に伸びた新しい枝の先に花芽が付き、夏から秋にかけて次々と開花します。

この「当年性枝タイプ」であることを知っておくことが、ムクゲが花を咲かせるために重要になってきます。

花が見られなくなるような、間違った時期に剪定をしてしまわないように、花芽が形成される時期を覚えておいてください。

ムクゲはどこに花芽を形成する?

花はどこの部分に咲いているのか気にしたことはありますか?

ムクゲは、7月ころ「枝先」に薄紫色や白い色の花をたくさん咲かせてくれるんです。

もしも、ムクゲが当年性枝タイプであることを理解していないと、枝葉が伸びはじめた時から花が咲く間に、「枝先」ごと切ってしまうようなことがあれば、花は見られなくなる可能性が高くなるという事になります。

つまり、花芽は春から伸びた「枝先」に形成されるので、花が咲くまでの間に「枝先」を切れば、花芽ができる時期を知っていたとしても、花芽がなくなることになります。

ここ重要です。

しかし、そのことを知らない方もいるかもしれません。

もしもあなたがそのことを知らずにこのページに来られたのであれば、あなたは得したかもしれないので、このことを覚えておかれるとよいです。

忘れたら、またいつでも戻ってきて確認してみて下さい。

ムクゲの花芽形成のまとめ

■花芽形成時期は、春先に新芽が出てから初夏(5月~6月)にかけて形成されます。
■ムクゲが休眠している冬期に剪定を行うことで、新しい枝が健康に伸び、花芽の形成が促進されます。
■注意点として、夏(開花中)や春以降に強い剪定を行うと樹勢が弱ります。花芽が形成される新しい枝も切り落としてしまい、花が咲きにくくなる可能性があります。
■適切な時期に剪定を行い新しい枝を育てることで、ムクゲはの美しい花を咲かせてくれます。

ムクゲの剪定時期はいつがよいか

ムクゲは、花芽が春から伸びた枝先につくので、花が咲くまでの間に枝先を切れば花芽がなくなることから、花が見たいのであれば、その時期だけは絶対に剪定を行なってはいけません。

それでは、いつなら剪定が可能であるのかというと、

花が終わった後であればいつでもよいです。

・・・・・

これだと不親切なので、

私が行なっている剪定を例にしてみると、

1.葉っぱがすっかり落ちて枝だけになった冬に入る頃

または、

2.春先になって暖かくなりはじめるころ

このどちらかですが、ムクゲにとって理想的なのは、休眠期である葉っぱが落ちた時の、寒くなりかけた冬でしょう。

ムクゲを小さく育てる強剪定はいつできる?

ムクゲは枝数が増えて結構大きくなりやすい木です。
ムクゲを小さく育てるためには場合によっては強剪定で枝数を減らしたり整理して上げることが必要です。

冬期のムクゲが休眠している時期だと、伸びすぎて太くなった枝を切る「強剪定」が可能で、ムクゲが枯れる心配はほとんどないです。

ムクゲ 剪定

ムクゲ 剪定

ムクゲは葉っぱが生えている盛夏に強剪定を行なってしまうと樹勢が弱りやすく、切ったところから枯れていく可能性が高いです。

ムクゲの剪定時期を忠実に行なうとすれば、

第1回目の剪定時期は、剪定の適期である落葉後の12月から新しい芽が出る直前の3月ころまでに行ないます。

この時期は強剪定が可能なので樹形を作ることができます。

ムクゲは春になって伸びる新梢に花芽をつけるので、この時期に強く切り戻しても花芽を落とすことはありません。

剪定がうまくいけば、剪定後に伸びる当年枝(新梢)の先端や各葉腋に花芽がついて、7月ころから次々と開花してくれます。

第2回目の剪定時期は、もしもムクゲが夏に伸びすぎて、どうしても整理したい場合です。

その場合、太い枝はぜったいに切れません。

突発的に伸びた樹形を大きく乱す枝や間引く程度の剪定しかできません。

生垣にしている場合は、刈り込みが多いほど小枝が密生します。ムクゲは上に伸びていく習性があるので、下端部の枝がなくならないように注意することがポイントです。

ムクゲの剪定時期のまとめ

■ムクゲの剪定時期は、冬の剪定であれば、葉っぱが落ちた12月~2月がベストです。
■ムクゲは新しい枝に花を咲かせる性質があります。
■冬の休眠期に剪定を行うと、新芽が出やすくなり、翌年の花付きが良くなります。
■寒さが厳しくなる前か、春の成長が始まる直前が理想的です。
■ムクゲの花後の剪定は、8月~9月ころがよいです。
■夏に咲き終わった後に、形を整えるための軽い剪定を行います。
■この時期の剪定は、新しい芽が伸びるのを助け、樹形を維持します。

ムクゲの剪定方法

ムクゲは結構な量の細い枝が伸びますので、これらを間引いたり、枯れ枝を全て抜き取る必要があります。

ムクゲが大きくなりすぎた場合は、冬期に幹を詰め、枝全体も切り詰めて樹形を小さく整える作業をします。

またムクゲは大きくなると下端部の枝は、上端部よりも少なくなり枯れ込みやすい性質があります。
下端部の枝を切り詰めて新しい枝を出すようにすることも大切です。

枝を切る場合は、付け根から分かれ目のところにハサミを当て長い枝を切り、短い枝を残します。
枝が混みすぎたり伸びすぎた場合の剪定も同様に行い、特に上部の枝が密生しますので、混みあった枝を切り取り先端の細枝も軽く切り詰めます。

剪定箇所がわからない場合は、前年に切ったところ、または前年に新梢を出したところで切れば良いです。

ムクゲの冬の剪定方法

ムクゲの冬に行なう剪定方法の目的は、古い枝を整理することで病害虫も発生しにくくなり、新しい芽を促すこともできます。

手順として、
■枝が混み合っている部分を間引く作業をします。
■内側に向かって伸びる枝や重なり合っている枝を剪定します。
■主幹(中心となる幹)を基準に、バランスを見ながら整えます。
■細い枝や病害虫の被害を受けた枝を切り落とします。

剪定する位置は、
■健康な芽がある少し上の部分で切ります。
■斜めに切ると切り口に水がたまりにくく、病気を予防できます。

ムクゲの花後の剪定方法

ムクゲの花後に行なう剪定の目的は、樹形を整え、翌年の花芽の成長を促します。

手順として、
■咲き終わった花柄(花がら)を切り落とします。
■樹形を乱している枝を軽く切りますが、この時過度な強い剪定は避けます。

ムクゲの剪定方法の注意点

成長期(春~夏)の間に大幅な剪定をすると、樹木が弱る可能性がありますので、大きく強く切り詰めるのは冬だけにとどめます。
ムクゲは病害虫が発生しやすい木なので、病気の感染を防ぐために、剪定前にハサミを消毒するとよいです。
剪定後には、緩効性の肥料を与えると元気に育ちます。(通常は与えなくても大丈夫です)

ムクゲは強剪定にも耐えやすい木なので、初心者でも扱いやすいですが、この強剪定の作業は冬期限定になります。
樹形や花付きにこだわる場合は、毎年の手入れをしっかり行うと良い結果が得られます!

ムクゲの生垣仕立てる剪定

ムクゲは花付きがよく萌芽力も旺盛なことから、株立ちや生垣としても利用されます。

特に生垣に仕立てる場合は、下端部に横枝を伸ばし、苗木や若木のうちに下端部の枝を強く剪定し、そこから横枝を伸ばしていくようにして仕立てます。

剪定する場合、樹形を気にしたり、これからどの程度伸びるかなど考えて切るといいです。

どのくらい枝が伸びるかわからない時は、これから伸びようとしている芽が付いているのがわかりますので、そこから1m程度上に向かって伸びると思えば良いでしょう。