
ロウバイは蝋細工のような黄色い小花が花の少ない1、2月に咲いてくれる、香り高さを漂わせる冬の庭には貴重な花木です。
ここでは蝋梅(ロウバイ)の剪定時期と剪定方法について解説します。
蝋梅の開花時期と花芽形成時期について
蝋梅は若木のうちは花がつきませんが、植えられてから5~8年くらいで咲き始めますので、剪定方法や時期さえ間違わない限り一度咲いたら毎年咲くようになります。
自然樹形でも美しい木ですが、適切に剪定することで花つきを良くし、樹形を整えられます。
蝋梅(ロウバイ)の花を咲かせるためには、開花時期と花芽形成時期を知っておく必要があるので、ここでは、蝋梅の開花時期と花芽形成時期について解説します。
蝋梅の花が咲く時期
蝋梅の花は、12月~2月頃の冬にかけて咲きます。
早咲きの種類は12月頃から咲き始め、遅咲きの種類は2月頃まで咲きます。
蝋梅寒さに強い木で、他の花が少ない時期に楽しめるので貴重です。
蝋梅の花芽形成時期
蝋梅の花芽は5月~7月頃に、翌年の開花に向けて、前年に伸びた新しい枝に花芽が形成されます。
夏以降に強剪定をしてしまうと花芽を切ってなくしてしまうため、花付きが悪くなる原因になるので気をつけます。
蝋梅の剪定時期について
蝋梅の花は、12月~2月頃の冬にかけて咲きます。
■蝋梅の剪定は、花が咲き終わった後の、2月~3月頃がベストな時期です。
花が終わった直後に剪定行なうことで、翌年の花芽を確保でき樹形を整えられます。
この時期の剪定では、枯れ枝や絡み合った枝、内向きに伸びる枝を間引くなど不要な枝を切ります。
前年に伸びた枝に花芽がつくため、短くしすぎないよう注意します。
この時期の強剪定は可能ですが、切りすぎて花芽をなくさないように注意します。
■6月~7月頃の夏にも剪定を行なうことができます。
この時期に行なう剪定では、樹形を乱す徒長枝を軽く切る程度に控えめに行ないます。
この時期の強剪定は花芽形成に影響するので行ないません。
花が咲き終わった後の剪定を主として行い、夏剪定は補助的な作業にとどめます。
花芽は「前年生枝タイプ」なので、花芽は、前年の夏の5月~7月頃にはすでに花芽が形成されるので、剪定を行なうのなら、花が終わった直後で新梢が伸び出す前が一番良い時期です。
蝋梅の剪定方法
蝋梅は、樹高が1.5nくらいで楽しむのが一般的のようなので、放任させないように維持するのがコツです。
ロウバイの仕立て方は地際から幹が株立ちに状になりますので、自然樹形のままで 3本程度に仕立てると落ちつきが出るようです。株立ちになったら、立ち枝を数本残して樹形を整えますが、長い枝には花芽がつきにくいので、切り詰めて小枝を増やすようにします。
基本的に蝋梅は、花が咲き終わった後に徒長枝を軽く切り戻し、落葉期には混んだ枝や枯れた枝などの不要な枝、花のつかなかった枝を切り透かします。花後の枝は、残した枝から伸びた短枝に花芽がよくつこことから、花後に切る枝は 5、6芽残して切り戻すとよく、勢いよく伸びた長い枝は元部から切り取ります。
花後に剪定をした後に伸びた新梢に、翌年咲く花芽がつくられますが、さらに良い枝ぶりで花を楽しむためには、12月頃に軽く補助的な剪定を行うとよいです。
木の生長は遅く、それほど剪定を必要としない木ですが、放任すると枝が伸び樹形が乱れるので、樹高をおさえるために木全体を小さくする必要は出てきます。また絡み枝が多く出てくるのも特徴で乱れた枝の整理も必要となります。
根元の部分が混みすぎている場合は、古くなった枝を根元から切り取って間引き、多く発生している絡み枝なども同様に切り取ります。
根元ではなく、中間部から枝先部分までが混んでいる場合は、地上0.5mから1mくらいで出ている枝の間引きを行ないます。必ず枝の分かれ目で絡み枝や混みすぎた枝を切り取ります。
次に残っている先端部の小枝で混んでいるところや、伸びすぎた小枝を切り詰めますが、残す枝の伸びる方向をよく観察して切るようにします。
枝先は花芽ではなく葉芽が多くでるので、元部を残してよく充実している節の間で切り詰めるようにします。
根元から出るヤゴやヒコバエは見つけ次第切りとります。
2月頃には枝の状態がわかる時期なので、枯れた枝や重なった枝、伸びすぎた枝、つぼみのない貧弱な枝などを切り取ります。