ハクモクレン(白木蓮)は3~4月ころに開花します。
剪定時期さえ間違わなければあなたが望んでいる花が咲き乱れるはずなのですが、もしかしたらちゃんと剪定しているのになかなか花が咲かないと悩んでいませんか?
ここでは、ハクモクレン(白木蓮)の美しい花を咲かせるための剪定方法と時期についてお伝えします。
ハクモクレンの花芽はいつ作られる?
ハクモクレンの剪定の基本的な考え方
ハクモクレンの花芽は基本的に、開花後に伸びた新梢のうち充実した枝の先端に花芽の分化が起こって 7月初旬から 8月中旬頃にかけて花芽が作られます。
ハクモクレンの花は前年に形成された「花芽」から咲くということです。
そのため、剪定のタイミングと方法を誤ると花が減ってしまうことがあります。
だいたい8月ころには来年に咲く花芽は出来上がっていると思いますので、花芽と葉芽のつぼみの大きさが違うのを確認してみてください。
剪定はそれからやったほうが確実です。
花をたくさん咲かせるには、 「適切な剪定時期」と「必要最小限の剪定方法」 がポイントになります。
お盆前に庭をきれいにしておきたいからと思い剪定したことで、来年の花芽まで切り落としてしまっている可能性は高いです。
ハクモクレンの剪定時期はいつがいい
夏の間にできた花芽は冬を越し翌春に開花しますから、剪定は花を楽しんだ後でしかも翌春の花をつける準備行動が始まる前(2月ころ)には終わらせます。
この時期以外の剪定は花芽を切り落とすことになるので基本的にしない方が良いです。
花を咲かせるための剪定時期を詳しく説明すると、
8月ころ花芽ができますので、それ以降に花芽を確認できて切り落とさない剪定をすれば、来年真っ白いハクモクレンの花が咲き乱れます。
ただし、8月から10月ころは活発に生育している時期なのでその時期に太い枝を切る強い剪定をしてしまうと木の状態によっては枯れることもあります。
8月ころに花芽だとはっきり分かる場合は剪定しても大丈夫でしょうが、わからない場合はもう少し我慢して葉っぱが落ちた11月~2月ころの冬期に剪定する方が花芽がもっと確認しやくすなりますし、枝の混み具合もわかりやすいのでその時期の剪定が良いと思います。
剪定をするベストな時期は、花芽と葉芽の区別もはっきりわかり葉が完全に落葉した11~2月ころの冬期の剪定がよいでしょう。
遅くても翌春の花をつける木の活動が始まる前の2月ころまでには剪定を終わらせてください。
枝先についている膨らみが大きいほうが花芽で小さいほうが葉芽です。
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ハクモクレンの剪定時期のまとめ
■花後すぐの剪定時期(4月~5月)
花が終わった直後に剪定することで、次の年の花芽が形成される夏以降に影響を与えません。
夏以降の遅すぎる剪定を避けることで、翌年の花付きが良くなります。
■休眠期の剪定時期(12月~2月)
落葉して枝が見やすいので、樹形を整える目的で剪定するのに適しています。
ただし、この時期に剪定すると花芽を切ってしまう可能性が高いので、花芽がわからない場合は最低限の剪定に留めたほうがよいです。
ハクモクレンの剪定方法
ハクモクレンは樹勢が強く萌芽力も旺盛なので、木が大きくなりすぎたり老化した場合は強く剪定しますが、必ず休眠している冬期(11月~2月ころ)に行ってください。
切る位置は目的とする大きさにもよりますが、かなり太い枝からでも新梢をよくだすので強剪定で木の若返りを図ります。
太い枝を切る位置は幹の又部分から 2~3cmくらい離して切ったほうが(赤線のちょい内側くらいを斜めに)枯れる可能性が低いです。青線の位置より幹側で切ると枯れる確率が高いです。
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5~10cmくらい残して切るとこのような跡になります。
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ハクモクレンの剪定は、毎年行う軽い剪定としては、立ち枝、ふところ枝、ぶつかり合っていたり混み合っている枝の間引き剪定をします。枝先の剪定では1つの枝に小枝を2本くらい残して間引きます。
木が古くなると樹形も乱れてきます。幹の本数もかなり多くなってきますから古い枝や内側の混み合った枝、また貧弱な幹などは根元から切り取って樹形を整えるとともに若返りを図ります。
葉っぱが落ちた時は枝の様子がわかりやすいですが、大きな葉っぱがまだ落ちていない場合、枝の内部状況ががわかりづらいかもしれません。
このように大きな葉がたくさんついてると何が何だかわけが分からないかもしれません。
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葉っぱが多いまま剪定をしてしまうと、知らないで花芽のついている枝を切ってしまっていたりします。
ハクモクレンの剪定は大きな葉っぱがまだ付いているときは内部を覗いてやって適切に切ってあげなければいけないので少々面倒に思うかもしれません。面倒な時は無理に剪定をしないで葉っぱが落ちた冬期に枝の混雑状況を確かめて剪定すると良いですよ。
剪定をすれば良いであろう位置を赤線で示してみましたので、剪定するときの参考にでもしてみてください。
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ハクモクレンの剪定方法のまとめ
ここではハクモクレンの剪定方法をまとめています。
ハクモクレンの具体的な剪定手順
1.剪定する前に木全体を観察して、どの部分を切るか大まかにイメージします。
2.枯れ枝や弱い枝を優先して取り除くと後の作業がしやすくなります。
3.花後すぐに剪定する場合は、花が付いていた部分を目安に剪定します。
4.樹形を整える場合、全体のバランスを見ながら突発的な枝を切り戻します。
5.もしも太い枝を切った場合は、切り口に癒合剤を塗って木を保護します。
ハクモクレンの具体的な剪定方法
■花後の古い花芽を取り除く
花が終わったら、花が付いていた部分を含む枝の先端を切り戻します。
これにより木のエネルギーが無駄に使われず、新しい花芽を作りやすくなります。
■枯れ枝や病害枝の除去
枯れ枝や病気になった枝部分は不要なので、根元から切り取ります。
■風通しを良くする間引き剪定
混み合った部分の枝を間引いて、光と風が木全体に行き渡るようにします。
この作業により病害虫が発生する可能性が低くなります。
特に、内側に向かって伸びる枝や交差している枝は切り落とします。
■飛び出た枝の整形
樹形から突発的に飛び出している強くて長い枝は、バランスを見ながら切り戻します。
切る場所は必ず芽のすぐ上を斜めに切るようにします。
ハクモクレンを剪定する際の注意点
ハクモクレンは剪定に弱い性質があるので強い剪定を避けます。
特に一度に多くの枝、特に太い枝を切ると、ストレスで樹勢が弱る可能性が高いです。
切りすぎないことです。
不要な枝だけを取り除き、花芽が付いている枝はできるだけ残します。
道具を清潔にしておくと良いです。
剪定バサミやノコギリを消毒してから使うと、病害虫の感染を防ぐことができます。