サンゴジュ(珊瑚樹)が実をつけるための剪定時期と剪定方法

サンゴジュはスイカズラ科の常緑中木で樹高が5mにもなる木で、葉が燃えにくいために防火樹などに適し利用されています。

ここではサンゴジュの剪定方法と剪定時期について解説します。

サンゴジュ(珊瑚樹)の特徴

サンゴジュは成長力が旺盛な木で、葉が肉厚で大きく、長楕円形でつやのある濃緑色をしています。

10月~11月にかけてサンゴのような小さく赤い実がるのが特徴で、熟すと黒紫色になり、野鳥に好まれて食べられます。

庭木として観賞されているだけでなく、防火樹や防風樹としても役立つので重宝されていることから、生垣としても一般的に広く利用されているようです。

実がつくまでのサイクル

サンゴジュは花を咲かせる植物で、花芽ができて実がつくまでには次のようなサイクルがあります。

開花時期

サンゴジュの花が咲く時期は、6月~7月頃で、白い小さな花を多数つけます。

花序は円錐形で、花はやや甘い香りがあります。

花芽形成時期

サンゴジュの花芽形成時期は、前年の9月~11月頃で、冬の間にゆっくりと成長します。

春になると成長を再開し、初夏に開花します。

実の成熟時期

サンゴジュの実が成る時期は、10月~12月頃で、花が咲き終わった後に赤い実がなり、秋から冬にかけて熟します。

実の色は最初は緑色ですが、徐々に赤くなり、熟すと黒紫色になります。

サンゴジュの剪定時期

サンゴジュの剪定時は、一般的に4月~7月頃と9月~10月頃の間がよいです。

寒さに弱い木なので、刈り込むのであれば、6~9月頃の暖かい時期がよいです。

ただし4月頃は芽が一番伸びる時期なので、刈り込んでもすぐに大きくなりますので、この場合は、葉の固まる6月頃に強く刈り込んでおきます。

秋の剪定はできるだけ暖かい時期に早めに軽く済ませてておき、9月頃に伸びた分の枝を切り揃えて形を整える程度にすると良いです。

暖かい時期に切ることで、新芽が出ても冬の寒さや乾燥に耐えられるように充実させておきます。

寒くなってから剪定をしてしまうと、充実した葉を多く残せないだけでなく、寒風を受けて落葉し枯れてしまうこともあるので注意しないといけません。

サンゴジュの剪定方法

サンゴジュはとても丈夫で成長が早いために、すぐに枝が伸びて樹形が乱れる傾向があります。

樹形を仕立てていく場合は、初夏と秋の年2回刈り込み、すでに好みの樹形になっている場合は1回でもよいです。

サンゴジュの剪定方法は、徒長枝を間引き樹形内部を切り透かす作業をします。はじめに地際や太い枝から徒長枝が出やすいので、間引いて樹形内部をスッキリと整理しておきます。

次に頂上の枝から樹形に合わせて、混みあっている枝の間引きと、枝先の切り詰めを行い、順番に下側に作業を進めていきます。この時切り詰める場合は必ず葉を残すようにすると、よく萌芽します。

生垣の場合は、下方の徒長枝を利用して根元近くが密になるように仕立てていきます。すでに形ができている場合は、刈り込みの前作業として、徒長枝や不要枝の間引きを行います。葉が大きく枝も粗いために、刃の長い刈り込みバサミをつかうと作業がしやすいです。

害虫が発生することがあり、特にサンゴジュハムシには注意してください。早春に幼虫が葉に孔を開け大きな被害を与えて、7月頃からは成虫が再び喰害するようです。穴の開いた葉を見つけたら、オルトラン液剤などの殺虫剤を散布するか、ごく一般的に使われている殺虫剤を散布してもよいです。

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