アベリアは排気ガスや塩害にも負けない利用範囲の広い花木です。
低木なので視界をあまりさえぎらないことからよく道路脇や道路中央分離帯に植えられているのを見かけたことはないですか?
アベリアは花期がけっこう長い木で仕立て方や利用法も色々あります。
ここではアベリアの剪定方法と剪定時期について解説します。
アベリアの特徴
アベリアの原産地は中国やメキシコなどで、スイカズラ科の半常緑低木です。
アベリアは寒さに弱く暖地性の木なので東北地方までは栽培が可能なようで、東京以北では落葉するようです。
確かに北の地域では落葉するので、落葉樹だと今まで思っていましたが常緑樹だったのですね。
ラッパ状の小さな花が咲きスイカズラ科特有の甘いような香りがします。
初夏から晩秋まで長期間咲き続けるのも魅力のひとつです。
アベリアの剪定時期
自然樹形に仕立てる場合は、初夏から初秋には徒長枝や不要な枝を切り除く作業をします。
小さくしたり人工樹形に仕立てる場合は、2~3月に強く刈り込んで樹形を保ちます。
アベリアは6月から10月までと長い期間花が咲き続けます。
アベリアは、春から伸びた新梢に次々と花を咲かせる木で
この期間は枝葉の伸びも旺盛で樹形もかなり乱れます。
そこでアベリア剪定は結構マメにやらなければならず、毎年「春」の新芽が伸びる前、開花中の「夏」、休眠期になる前10月頃の「秋」、できればその計3回行うのが理想です。
アベリアの剪定方法
アベリアは単植だけでなく生垣などの列植、植え込みで群植にしたり、玉仕立て、トピアリーなどの人工樹形にもすることも多いです。
1年に1、2mも伸びるほど旺盛で株立半球状の姿を保つのは容易ではありません。
地際から枝がよく伸びるので放任するとすぐに樹形が乱れます。
アベリアは強い刈り込みにも耐えるので、特に数年に一度くらいは強い刈り込みをすると良いようです。
思い切って株を更新する時は、地際から20~30cmを残して刈り取ってしまってもすぐに新梢が芽吹きます。
樹形が乱れやすくすぐに大株になる傾向があるので徒長枝の整理を怠らないようにするとよいでしょう。
「春の剪定」は、老化した枝を間引いたり強く伸びた太い枝を切り詰める状態にして整理します。
開花期間中である「夏の剪定」は、刈り込まないで花を残しながらも突発的に伸びたり、からみ合う枝を整理する程度にします。
「秋の剪定」は、冬に枝ぶりを観賞することを考えながら枝全体の量を3分の1から半分くらいに減らします。
どの時期の剪定も弓状に充実した枝とそこからたくさん出る小枝をいかし、半球状などにする枝つくりを心がけるとよいです。