アジサイ(紫陽花)の花を咲かせるための剪定時期と剪定方法

アジサイ(紫陽花)の花を咲かせるためには、適切な剪定時期と方法を守ることが重要です。
アジサイは品種によって花芽の付き方が異なりますが、まずは花芽ができる時期や基本的な剪定の考え方を理解する必要があります。

ここでは、アジサイの花芽形成についてと、花を咲かせるための適切な剪定時期と剪定方法を詳しく解説します。

アジサイの花芽の形成時期

アジサイ(紫陽花)の花芽は、前年の夏から秋にかけて(8月~10月頃)形成されます。

詳細な時期は、アジサイの花が終わった後の花後(7月~8月頃)に新しい芽(葉芽や花芽)が伸び始め、この時点から花芽形成が始まります。

夏の終わりから秋(8月~10月)に、その年に伸びた枝の先端や葉の付け根に花芽が完成します。この花芽が成熟し、休眠期に入り、翌年の春に花を咲かせる準備が整います。

その時期の花芽は、もしかしたら見ただけではわからないかもしれません。

花を毎年咲かせるためには、出来れば7月中、遅くても8 月上旬までに剪定を完了していれば理想的です。

でも私的には、アジサイの剪定は花芽を見てわかる、12月から3月ころが一番良いかと思います。その時期に剪定しても花芽は残せるしちゃんと花も咲きますよ。
花芽の存在が確認できない方はマネしないでください。

アジサイはどこに花芽を付ける?

アジサイは、今年伸びた新しい枝には「花芽を付けない習性」があります。

ではアジサイはいったい「いつ」「どこに」花芽をつけるのかというと、今年伸びた新しい枝の分岐点よりも下にある、昨年伸びた枝の葉の付け根に花芽を付けます。

例えば、今年伸びた枝に花芽が付くのは、次の年の秋です。

ということは、その部分の枝に花が咲くのは、「そのまた次の年」ということになり、今年伸びた枝には2年越しで花が咲くというわけなんです。

アジサイが花芽をつけるのに適した気候は、気温が18℃以下に下がると花芽が作られるといわれ、高温の時期は花芽ではなく葉芽ができるようです。気候も花をつけるのに重要なようです。

花芽が形成されたか見てわかるの?

アジサイ(紫陽花)の花芽は、10月以降から冬の12月~2月頃にかけて、枝の先端や葉の付け根にある芽を観察すると確認できると思います。

花芽と葉芽の見分け方は、
花芽は、葉芽と比べると丸く膨らんでいて、大きくてふっくらとした形状です。
葉芽は、細長く尖っていて、花芽に比べて小さいです。

アジサイの花芽を画像で確認すると

アジサイの花芽形成のまとめ

■アジサイの花芽は7月~9月に形成されます。
■花芽ができる場所は、その年に伸びた枝の先端や上部の葉の付け根部分です。
■花芽ができたのか、10月以降に枝先の芽を観察することで確認できます。

次からお伝えする、剪定時期や剪定方法を取り入れることで、翌年も美しい花を楽しむことができます。

アジサイの剪定時期

アジサイの花芽は、翌年の花を咲かせる準備として前年に形成されます。
剪定のタイミングを間違えると、花芽を切り落としてしまい、翌年の花が咲かなくなることがあります。

■花後剪定(夏の7~8月頃)
アジサイの剪定は花が終わった直後が最適です。
この時期は花芽が形成される前のため、翌年の花に影響を与えず剪定できます。

■冬期剪定(冬の12~2月頃)
主に樹形を整えたり、不要な枝を取り除くために行います。
花芽を見てわかる方は、葉が落ちたこの時期に剪定を行なうのがベストです。
花芽の見分けがつかない方は、この時期に剪定すると花芽を切り落としてしまう可能性があります。

アジサイの剪定方法

花後の剪定(7~8月頃)

夏に花が終わった直後の剪定は、咲き終わった花とその下の2葉目の上のところを切ればいいのですが、

こんな感じで来年の花が咲く予定の芽の上で切ればいいです。

■冬の12月から2月頃の剪定であれば、枯れた枝はどんどん切ってしまったほうが、すっきりして見栄えも良くなります。
■あじさいは上に伸びるので古い枝は極力根元から切って、新しい枝を残して更新しながら伸ばすようにすると良いです。
■花が咲いた枝のすぐ下にある、2~3節目の芽を残して切ります。
■枝の先端に花が咲いた後、その下にある最初の葉の節(芽)より少し上で切る。
■新しい花芽が形成されるのは、この剪定で残した芽の部分です。
■古い花がらや徒長した枝も取り除きます。

冬期剪定(12~2月)

冬になり葉を落とす頃には次の年の夏に咲く花芽がだんだんと大きくなり、わかるようになりますので、それが確認できれば花芽のすぐ上で切るようにしましょう。

■基本的に冬にするアジサイの剪定はそれだけです。葉っぱも虫もいない分作業が楽にできます。
■切り忘れたアジサイの花もこの時に一緒に切ってしまいましょう。
■去年の枯れた花柄を切るのは当然ですが、その下の枯れた部分まで切ると良いです。
■枯れた枝、弱々しい枝、込み合った枝を根元から切り取ります。
■樹形を整える場合は、枝の分岐点まで戻して剪定します。
■花芽を誤って切らないよう、枝の先端に膨らんだ芽(花芽)があるか確認します。
■要は今、新芽の出ている一番上のところで切ればいいのです。
こんな感じで

剪定後の管理

■剪定後には、肥料を施して植物の成長を助けます。
■花後は、リン酸やカリウムが多めの肥料を与え、花芽の形成を促すとよいです。
■春に緩効性肥料を与えると、葉や茎の成長が促進されます。
■土が乾きすぎないよう、適度な水を与えます。
■アジサイは水を好む植物で、乾燥すると生育がテキメンに悪くなり、じめじめした水はけの悪い場所も適していません。
■地植えで適湿地に植えている場合、真夏に日照りが続く場合を除き自然の雨だけで育ちます。
■日当たりがよく乾きやすい場所では、株のまわりに敷きワラなどマルチングをするとよいです。