来年もサツキの花を咲かせる剪定時期と剪定方法

「今まで毎年咲いていたサツキが咲かなくなった!」
「庭のサツキの花の数が少なくなってきた!」
「うちなんか、サツキの木が枯れてきた!」

なんてことを聞くことがあります。

どうして普通とは違うそのような状況がおこるのでしょう?

ここでは、来年も庭のサツキの花を咲かせるための剪定時期と剪定方法について解説します。

サツキの開花時期

通常ツツジの花は、4月中旬~6月中旬頃に開花します。
サツキの花は、5月中旬~7月下旬頃に開花します。

ツツジとサツキの違いはこんなにある!

日本は北と南で「桜」の開花時期が1ヶ月も違います。

ツツジやサツキも、日本の北と南で比較しても、1ヶ月程度の誤差は生じます。

日本列島は広くて、地理的な違いがありますので、ツツジとサツキいずれも広く開花時期を設定しております。

ツツジとサツキの開花時期が違うように、剪定時期も少しだけずれが生じます。

開花時期を知っておくことは、来年の花が咲くかどうかに関わってきまので、少しだけ意識されておいてください。

サツキの花芽が形成される時期

サツキの花が咲くためには、前年にきちんと花芽が出来上がっていることが条件になります。

なぜなら、前年に花芽ができていないと、いつまで待っても花が咲くことがないからです。

たとえば、前年にきちんと剪定して樹形を整えたとしても、花芽ができるとは限りません。

樹形と花芽ができることとは関係ないからです。

かえって剪定をしない方が、サツキの花が咲く可能性は高いのです。

サツキの花が咲くには、花芽ができる時期を知る必要があります。

地域によって違いがありますので、花が咲き終わった後に花芽ができると思ってください。

サツキの花芽は、花が咲き終わった後の7月頃から10月頃に形成されます。

この頃の気象条件によっても花芽が左右されることはありますが、通常であれば、花芽の形成時に特別なことがおこらなければ花芽はつくはずです。

ただ、一番やっかいで特別なことが、剪定です。

この間違った特別な剪定をしてしまうと、花芽の数を減らしてしまったり、全く花が咲かなくなるという事もあります。

樹勢の状態や、剪定のやり方次第では枯れてしまうこともあります。

それでは次で、なぜサツキの花が咲かなくなるのか、その理由を解説してみます。

時期が遅い剪定は花が咲かなくなる

「前までは確かサツキが満開に咲いていた!」
「でも今は花の数が少なくなった!」

自分で剪定したり、剪定を頼んだけど
「いつの間にか花が咲かなくなった!」
などと悩まれることはありませんか?

たとえば、ツツジとサツキを同じ時期に剪定したのに、ツツジは咲かないでサツキは咲いた。
などということもあると思います。

それは、
ツツジにとって剪定時期が遅かったのかもしれません。

ツツジとサツキの花芽ができる時期は、1ヶ月程度のズレがあるので、そのズレた分、剪定をする時期にも微妙に影響が出ることがあります。

剪定時期が遅いことで、花芽形成後の花芽を切ってしまい、悪影響を及ぼしている可能性が高いのです。

このツツジと同様に、サツキの場合も同じことが言えます。

サツキはツツジよりも開花が遅いことから、通常1ヶ月程度、花芽の形成が遅れます。

ただ、サツキも花芽ができる時期が決まっているので、いつまでも剪定をしないわけにはいきません。

もしも、時期を遅らせて剪定をしてしまうと花芽を切ってしまい、花芽がなくなってしまう可能性が高いのです。

刈り込みすぎは花が咲かなくなる

そして、もうひとつサツキの花が咲かない理由として、

もしかしたら花芽を全部落とし切ってしまうほど、ガリッと深めの剪定をしてしまったのかもしれません。

どういうことなのかというと、もうすでにサツキに花芽ができていたけれど、剪定をすることで花芽をすっかり切り落として、しまったかもしれないということです。

花芽ができたことを知らずに深く刈り込んで樹形を整えてしまい、花芽まですっかり刈り取ってしまうと花が咲かなくなります。

もしも剪定時期が遅くなっても、軽めの剪定であれば、花芽が残る可能性はあります。

しかし、深めの剪定をしてしまったら、確実に花芽まで落としてしまうので、来年の開花は見込めなくなります。

刈り込みすぎはサツキの花が咲かなくなる理由のひとつなので気をつけなければいけません。

花芽を落とさないサツキの剪定時期

開花の時期は、サツキはツツジよりも1月ほど遅いです。

このことから剪定時期は、ツツジのほうが早く取り掛かり、サツキは、一般的に1ヶ月程度遅く取り掛かるということになります。

一般の方は、ツツジとサツキの剪定を別々に行うことはなく同時期に行うと思います。

ということは、サツキの花が終わった頃に合わせて剪定を行なうことになるので、ツツジの剪定時期が遅くなり、ツツジの花芽がなくなる可能性があります。

もしもサツキに合わせてツツジの剪定を行なう際は、軽めの剪定を行なった方がよいです。

サツキは、花が終わった後すぐには花芽は形成されないのですが、花が終わった後、徐々に花芽の形成に向かって行きます。

そのため、サツキの樹形を整える剪定は、花が咲き終わった後すぐに行なうのがよいです。

ツツジとサツキを同時に剪定するのであれば、サツキの花が終わって1ヶ月以内くらいの間での剪定がおすすめです。

もしもそれ以上遅くなったとしても刈り込みすぎずに、軽めの剪定であれば、それほど花芽を落とすことはないです。

冬に剪定を行なう際は、深く刈り込む剪定は行なわず、樹形を乱す伸びた枝葉を切り取る程度の剪定を行なうとよいです。

サツキよりもツツジを花が終わった後に先に剪定を行ない、サツキも花が咲き終わった後に、別々に剪定を行なうのがベストです。

花を咲かせるサツキの剪定方法

サツキの花を咲かせる剪定方法は、まずは、サツキの花が終わった後に刈り込みバサミを使って、樹形を整えるように刈り込む剪定を行ないます。

花後に剪定するとその後不定芽が伸びてきますが、樹形を崩すように突発的に伸びて見苦しい場合は、部分的に切り取るとよいです。

剪定時期が遅れるほど深く刈り込めなくなりますので、花が終わったあとすぐに剪定に取りかかった方がよいです。

根元付近にはたくさんの小さな徒長枝などが生えています。

徒長枝が生えるとそこに養分が吸い上げられて伸びますので、全て取ることで花芽の方に養分が注がれるようになります。

サツキを小さくする時は、刈り込みバサミを使って、花が終わった後に深く刈り込む剪定を行ないます。

バリカンを使うと、よりきれいに仕上がりますのでおすすめです。