ウバメガシの実(どんぐり)をつけるための剪定時期と剪定方法

ウバメガシはブナ科の常緑中木で高さが3mになります。

暖地に自生するため日当たりを好み剪定や刈り込みにもよく耐えることから、よく生垣にされています。

ここでは、ウバメガシの実(どんぐり)をつけるための剪定時期と剪定方法について解説します。

花が咲き実をつけるまでの過程について

ウバメガシの開花時期

ウバメガシの花が咲く時期は 4月~5月頃です。

花は目立たず、雄花と雌花が同じ木に咲く「雌雄同株」の特徴があります。
「雄花」は、淡黄色で、約5~10cmくらいの細長い尾状の花序をつけます。
「雌花」は、新しい枝の葉の付け根に、数個ずつ咲きます。

花芽の形成時期

ウバメガシの花芽は 前年の8月~10月頃に形成されます。

剪定を行う場合は 花が終わった後の5月~6月頃に行なうのが理想的です。
冬や春に強剪定をすると、翌年の花が咲かなくなる可能性があります。

実が成る時期

ウバメガシは、花が咲いた後にドングリ(堅果)をつけますが、ドングリは翌年の10月~12月頃に成熟します。

受粉した雌花は1年半ほどかけてゆっくりと成長し、翌年の秋に成熟するという特徴があります。
実は細長い形をしており、殻斗(どんぐりの帽子みたいな部分)がうろこ状になっています。

5.2d

ウバメガシの剪定時期

ウバメガシは成長が比較的遅く、強風や潮風にも強いことから、生垣や庭木としても適しています。
剪定のタイミングを適切にすれば、花やドングリを楽しむことができます。

ウバメガシの刈り込みの適期は、春の新芽の伸びが止まる6月頃から、徒長した枝が樹形を乱す9月頃までが良いです。

寒くなる頃の 11月~3月頃の冬期の剪定は避けたほうがよいです。

刈り込むことで、枝はよく伸び徒長枝を多く出しますが、年2、3回刈り込んでおけば一年を通して整った姿を楽むことができます。

ウバメガシの剪定方法

ウバメガシは材が固いことが特徴の木なので、備長炭として利用されています。萌芽力が強く成長力も旺盛なので、庭木として扱う時は刈り込み物として生垣など用いられます。

カシの仲間は徒長して枝先がどんどん外へ広がり、ふところ枝が枯れていく傾向が強いため、剪定しないでいると乱れた姿になってしまいます。そこで枯れ枝になる前に、早めに手入れをして樹形を整えるようにするとよいです。

ウバメガシの剪定方法の手順は、刈り込み作業をする場合、刈り込む前に木全体をよく観察してから、骨格となる枝を残して、枯れ枝、逆さ枝、徒長枝を剪定バサミで間引いたり全体の枝づくりをします。

間引き後は、かすかに向こう側が見える程度にしておくと、日照や通風もよく幹や枝の美しさも楽しむことができます。間引き剪定をした後に仕上げで樹冠を刈りそろえます。

材質が硬いので徒長した太い枝や育ちすぎた枝は、刈り込みバサミでは太刀打ちできませんので、事前に剪定バサミで間引きしておかないといけません。大きくなりすぎた木では、剪定バサミやノコギリを使って切り詰めて仕上げることの方が多いかもしれません。