
ノウゼンカズラはノウゼンカズラ科の落葉つる性植物で、花の少ない盛夏のころにだいだい色の花がたくさん咲き、明るく優美な気配を感じさせる夏の花です。
育てやすく頑丈そうな幹や枝をしていて、たくさん花を咲かせるには、毎年の強い剪定が必要になります。
ここではノウゼンカズラの剪定方法と剪定時期について解説します。
ノウゼンカズラの特徴
真夏の花の少ない7月から8月頃の時期に、だいだい色のラッパ状の花を咲かせるつる状の木です。
ずーっと咲いているように見えますが1日花で、ひとつの枝につぼみをたくさんつけて、枝元の方から順々に咲いていくので、長期間楽しむことができ、咲き終わると自然に落下します。
洋風の雰囲気があり洋風の庭によく合いますが、実は原産国は中国なのです。
ノウゼンカズラは、夏に鮮やかなオレンジ色の花を咲かせる「つる性植物」です。
開花のためには、花芽の形成時期を考慮した適切な剪定や管理が重要となります。
花を長期間楽しむには日当たりと水はけのよい場所を選ぶとよいです。
開花時期と花芽形成時期
ノウゼンカズラの花が咲く時期は、6月~9月頃で、7月~8月が最も多くの花が咲くピークのようです。
ノウゼンカズラの花芽は、昨年の枝に作られるのではなく、その年の5月頃から新しく伸びた枝「当年枝」の先端に花芽が形成されます。
花芽は目立たちませんが、6月頃にかけて徐々に膨らんで開花に向かっていきます。
前年の枝には花芽がつかないため、新梢(その年に伸びた新しい枝)の成長が重要になります。
日当たりが良い場所でよく開花してくれますが、日照不足だと花付きが悪くなります。
剪定は、2月~3月頃に行ない、前年の古い枝を整理して新しい枝の成長を促します。
ノウゼンカズラの剪定時期
ノウゼンカズラの花芽は「当年性枝タイプ」なので、その年の5月頃から伸びた新梢の枝先に花芽がつき、7月から8月頃に花を咲かせます。
このため冬期の剪定は花芽に全く影響しませんので、思い切った強剪定ができます。
ノウゼンカズラの剪定の適期は、落葉中の10月から3月ころが良く、枝葉幹の元から20cmくらい残して切り詰めます。
剪定した直後はさびしい姿に見えますが、すぐさま新しいつるが伸びて4月ころにはつぼみが見え始めます。
冬期に剪定をしても春から夏にかけて枝はつる状に良く伸びます。萌芽力が旺盛なので、冬の間に剪定をしておかないと、つるがどんどん伸びて他の庭木に絡み付いて大変なことになります。そのため幹の直径が2cm以上になったら、毎年秋の落葉後に剪定を行なうとよいです。
ノウゼンカズラの剪定方法
まだ小さなうちに植えたノウゼンカズラは、数年間は幹を真っ直ぐに育てるようにし、側枝は小さいうちに切っておき、支柱やポール、樹木などにからみつけながら育てるとよいです。
ノウゼンカズラの剪定方法は、花は新梢につくので、冬の時期に花の咲いた枝を枝元から切り取ります。
冬の剪定は花芽に影響しませんので、枝は幹の元から20cmくらい残して切り詰めます。
特にノウゼンカズラは毎年強い剪定が必要です。剪定が軽いと小枝ばかりが多くなり花房が小さくなるので、思い切って強く切り詰めることが大事です。
下の図解で説明すると、黄色い丸が新梢の芽で、これがつる状に伸びそこにたくさんの花芽ができます。
春から夏にかけて枝はつる上に良く伸びますが、葉が生い茂ったからといって、この時期につるの先端部分を全部切ってしまうと、花のつく小枝がなくなってしまいます。そこで夏の時期に伸びすぎた邪魔な枝は、その枝から出ている小枝を、2本ほど残して切り取り、極力花の数に影響を与えないようにしたいです。
花を咲かせるために栄養を与えようとするのであれば、肥料をやるのなら窒素分が多いと葉にばかり栄養が行ってしまい、特に5月以降に与える肥料は葉が生い茂るので窒素分は控えめに与え、リン酸やカリの肥料を多めに与えると花芽がつきやすいです。
枝の節から吸根を出し、他の木や壁などに茎が付着して伸びる習性がありますが、一度はがしてしまうと、再び付着することはできません。