ナナカマドはバラ科の落葉高木で高さが10mにもなる木です。
ナナカマド(七竈)の名前の由来は、7回竈(かまど)に入れても
まだ焼け残るほど燃えにくいことからその名がついたようです。
北の地域に行くと意外と街路樹にされているところが多いことに
気づくかもしれませんが、手入れが悪いのか道路脇で環境が悪いのか、
近年の温暖化による気象環境が悪いのか、枯れている木が多いようです。
ここではナナカマドの剪定方法と剪定時期について解説します。
ナナカマドの特徴
ナナカマドは日本原産の落葉高木で高さが10mにもなります。
花の咲く時期は 6~7月ころで、白く小さな花が咲き、
秋には鮮やかに紅葉し房状の果実が赤く熟します。
葉は細長くて先がとがりフチにギザギザがあり、
葉柄から続く葉軸の左右に小葉をつけるような配列の小葉が
複数集まって一枚の葉となる羽状複葉です。
さらに鮮やかなオレンジ色の紅葉が特徴ですが、
昼夜の温度差がないところでは色づきが鈍くなります。
ナナカマドは涼しい地域を好む木で、
夏が高温の地域では生長が遅いようです。
なかなか大きく伸びないので暖い地域で育てるのであれば
ナンキンナナカマドが適しているようです。
ナナカマドは単幹で植えたり、株立ちや寄せ植え、列植でも楽しめます。
庭の広さに余裕があればすっきりとした樹形を生かした列植にすることもでき、
地際から伸びる3本ほどの幹を生かせば、株立ちに仕立てることもできます。
ナナカマドの剪定時期
ナナカマドは生長が遅く自然樹形が一番似合っている木なので
あまり剪定をする必要がありません。
どうしても剪定をしなければいけない場合は、
1~3月ころの落葉時期に枝元から切り取るとよいです。
ナナカマドの剪定方法
ナナカマドは放任しても楕円や円錐形の樹形を保ちやすい木です。
根元から出るヒコバエを処理し、数年に一度混み枝や不要枝を間引き
徒長枝は適度な位置で切り戻して、小枝の発生を促すようにします。
また、古くなった枝を幹の際から切り落とし、強く出た徒長枝も切り取ります。
できるだけ柔らかい枝を残して細くしなやかな樹形をめざしたほうがよく、
低い位置から伸びた胴ぶき枝を選んで、
数年で主枝を切って新しい幹に更新したり
全体の3分の1ほどを切り落として数年で
主幹を更新した方が樹勢もよくなるようです。
こぢんまりと仕立てる場合は、徒長枝を元部から切り取り
混みあった枝は切り透かすようにします。
害虫が発生することがあり主に、テッポウムシが幹に入りやすく、
枝の側面に小さな穴があいているのを見つけたら、
孔に薬剤を入れてやるか直接抹殺したほうが良いです。