カルミアは大正時代に渡米してきた北米東部原産の木で、別名がアメリカシャクナゲというようです。
シャクナゲの近縁種ですがなぜかツツジ科の常緑低木で、日本の気候によくなじみ丈夫で、葉は小さく枝も比較的細く、春にピンクの一見すると5角形の小花がよく咲きます。
ここではカルミアの剪定方法と剪定時期について解説します。
カルミアの特徴
カルミアの花の咲く時期は5~6月ころで、夏の強い西日や冬の乾燥した風を嫌うようです。
半日陰でも育ちますが日当りが悪いと花つきが悪くなります。
カルミアは金平糖に似ている花のつぼみがかわいらしく、枝の先に次々と優しさをかもしだす花は5つに裂け、やや5角形に見える小さな花をたくさん咲かせます。
カルミアの剪定時期
花芽は前年生枝タイプで、春から伸びた枝の先端に8月頃花芽をつけ始め、秋口にはしっかりとしたつぼみとして確認できます。
つぼみはそのまま冬を越して翌春に開花するサイクルで花を咲かます。
また開花後に新芽が3本くらい伸びますが、この新しく伸びる枝には花芽はつきにくいです。このつぼみをつけなかった枝から次の春に伸びた枝に花芽がついてその翌年に開花するので、今年開花後に伸びた新しい枝には、翌年ではなく翌々年の開花となります。
花芽のつかない枝は新芽を多く出し徒長する枝がでます。
また花が終わると実をつけますが、実をつけたままでは開花した枝は弱ってしまい充実しません。
これらのことをまとめてみると、カルミアは、花が終わった直後に剪定するのが良いようです。
カルミアの剪定方法
枝が密生してこんもりとした球形の樹冠になり、それほど成長が早くないので剪定はほとんどしなくても問題はなく、樹形も乱れにくい扱いの楽な花木です。
剪定は樹形内部の混みあった枝を間引いたり徒長枝を切り戻したりする程度で、むしろ花芽に注意して枝葉を整理し、毎年よい花を咲かせるようにします。
花を咲かせるためには、剪定はしなくても花柄摘みだけは必ず行わなければいけません。
カルミアは開花後ほとんどの花が実を結んで種を作りますが、種ができると養分を吸い取られるので新枝の伸びが悪くなったり、芽が出ないことがあります。
カルミアの剪定はまず花房ごと指でかきとるかハサミで花柄を切りとり次に株内部の混みあった枝や枯れ枝、弱い枝を間引き、さらに花の咲かなかった枝から出た不要な新梢や徒長枝も間引きます。
なお花芽は頂上につくため、先端を切り詰めると花が咲夏ないことになりますので刈り込みは避けます。
枝の途中の切り詰めも、葉のないところで切ると枝枯れの原因になるので避けます。
花柄をそのままにしておくと病気になったり結実して樹勢が衰え、翌年花を見られないこともあるので、花房は花が終わるか終らないかのうちに早めに取り除いておきましょう。