ヤマブキ(山吹)の花を咲かせるための剪定時期と剪定方法

山吹(ヤマブキ)の花を美しく咲かせるためには、適切な剪定が欠かせません。

ここでは山吹の花を咲かせる剪定時期はいつが良いのか?、山吹の剪定の仕方について解説します。

ヤマブキの花芽が形成される時期

「ヤマブキの花が咲かない!」と悩んでいる方は、剪定時期やの剪定の仕方を間違っている可能性があります。

まず、ヤマブキ(山吹)の花を咲かせるためには、花芽ができる時期を知っておいた方がよいです。

「ヤマブキの花芽」は、花が咲き終わった後の夏ごろまでに伸びた、充実して育った枝の先端および葉腋に形成されます。

せっかくこの時期にできた花芽を切るような剪定を行なうと、来年の花が期待できなくなります。

特に、夏は枝葉が伸びてうっとうしくなります。ヤマブキは枝先に近い方に花芽ができる傾向があるので、夏を過ぎた時期には、全体を刈り込んで短くするような剪定は避けた方がよいです。

花が咲かないと悩んでいる方の多くが、この適期ではない時期に、しかも間違った剪定をやっていることが多いのです。

ヤマブキ(山吹)の剪定時期

ヤマブキは株立ちで放任させておくと、春にたくさんの花を咲かせてくれます。

剪定を行なわないお宅のヤマブキはたくさんの花を咲かせています。
逆に、剪定をしっかりと行なったお宅のヤマブキは花が少ないようですが、あなたにも身に覚えはないですか?

どうしてそのようなことがおこるのでしょう?
それは剪定時期に関係がある可能性が高いです。

ヤマブキは放任しておくときれいな花を咲かせてくれますが、枝が年々古くなっていくと花が少なくなる傾向があります。

このような場合は、数年に1度は枝を根元から刈り取って株の更新を図ったほうが良く、その剪定時期は花後すぐの5~6月に行うとよいです。

これは、枝が年々古くなった場合の剪定なので、毎年行う必要はりません。

ヤマブキの剪定で、特に夏以降の強い刈り込みは、花が咲かない原因になります。

この時期に注意しながら、間引いたり短くする通常に行なう剪定は、花が終わった直後に行うとよいです。

剪定後はそのまま翌春に花が咲くまで放置しておいたほうがよさそうです。

もしも、うっとうしく感じるくらい伸びたら、全体的に短くするのではなく、部分的に間引いたり、少し先を詰める程度にしておいた方がよいです。

枝の先端に近い部分についている花芽を切って、花の数を少なくするような剪定は行なわないことです。

ヤマブキの樹形を乱す要因となる徒長枝などは、12月~2月頃(冬期剪定時期)に、マメに切り取って整理しておいた方がよいです。

ちなみに、ヤマブキの花が咲くのは関係ないという方は、いつ剪定を行なってもかまいませんし、どの程度切られてもかまいません。

ヤマブキ(山吹)の剪定時期のまとめ

ヤマブキの剪定をするには主に2つの時期に行なわれます。

花後剪定(5月~6月頃)

ヤマブキは前年に伸びた枝(新梢)に花を咲かせます。そのため、花が終わった直後に剪定するのが理想的です。
この時期に剪定を行うことで、新しい枝が十分に成長し、翌年の花芽がつきやすくなります。

冬期(休眠期)の剪定(12月~2月)

冬の休眠期には、古い枝や不要な枝を切り落とします。この作業は樹形を整えたり、樹勢を維持するために行います。
ただし、この時期に強く剪定すると、翌年の花つきが悪くなる場合があるため注意が必要です。

ヤマブキ(山吹)の剪定方法

花後の剪定方法

■花が終わった枝を、元枝の付け根や2~3節目で切り戻します。この作業で、新しい枝が伸びやすくなります。
■株全体が風通しよくなるよう、内側に向かって伸びている枝や交差している枝を間引き、混み合った枝の整理をします。

冬期(休眠期)の剪定方法

■ヤマブキの花は新しい枝につくため、3年以上経過した古い枝は枝元や根元から切り落とします。
■枯れた枝や細くて弱い枝を取り除き、元気な枝に養分を集中させます。
■自然な株姿を保つため、伸びすぎた枝を適度に切り詰め樹形を整えます。

ヤマブキの花を咲かせる具体的な剪定方法

ヤマブキは株元から旺盛に枝をだし株立ちになる習性があり、これを生かした自然樹形に仕立てるとよいです。

ヤマブキは枝のしなやかさが特徴的なので、枝先で切り詰めたり枝を途中で切り詰めると、このしなやかさが失われますので避けたほうがよいです。

ヤマブキの剪定のやり方は、まずは、樹形を乱すひこばえはマメに切り取って整理し、古枝や枯れ枝は元部から切り取って更新させます。

若木の場合は、毎年枝を刈り取った方がしなやかで美しい樹形が楽しめます。

若枝が枯れ込んだ時は、冬期に、枯れた枝よりも下に位置する、枝分かれしている部分で切り取るとよいです。
この時、枝分かれ部分ではなく、枝の途中で切ると枯れ込みは進んでしまいます。

年数を経ると枝がかたくなり、柔らかな枝ぶりの美しさが損なわれます。
そして、古い枝は枯れやすいので、根元から切り取り新梢の生長を促すようにします。

株が老化して樹形も乱れた場合には、地際から20cmくらい残して刈り取り新しい枝に更新させます。

数年に1度は枝を根元から刈り取って株の更新を図るとよく、この場合の剪定時期は花後すぐの5~6月に行なうとよいです。

刈り取った部分から、その後に新しく伸びた枝が充実すると、花芽をつけて来年花を咲かせてくれます。

剪定のポイント

適切な剪定を行うことで、ヤマブキの花が毎年美しく咲き誇るようになります。
剪定をする際には次のようなことに気を付けると良いです。

■ 切り口が大きくならないよう、斜めにスパッと切ります。
 切り口が雑だと病害虫の原因になることがあるので、切り口の処理を行ないます。
■ 強く剪定しすぎると、翌年の花が咲かなくなる可能性があります。
 不要な強剪定を避けて、やや控えめに剪定することを心がけます。
■ 剪定後に緩効性の肥料を与えると、新芽がより元気に育ちます。

ヤマブキの特徴

ヤマブキはバラ科の落葉低木で、樹高は2mほどになり、枝垂れる枝に競うように黄色い明るい花が咲きます。

ヤマブキはよく庭木の株元に植えられたり池の端に良く植えられています。

細く弱々しい柔らかな枝ぶりなのに反して性質はいたって丈夫です。

樹勢が強く1本植えだけで数年後には大株に育つので、植え場所は余裕を持って選んだほうがよいです。

ヤマブキは、前年に伸びて充実して育った枝についた芽からは、さらに新しい小枝が伸びて、翌春の2月頃から4月頃に花を咲かせてくれます。

ヤマブキの花は 4~6月頃に前年に伸びた短い枝に5弁黄色い花を咲かせ、長卵形の葉は互生し縁にはギザギザの鋸歯が見られます。

このヤマブキの花には、八重咲きのヤエヤマブキ、菊咲きのキクヤマブキ、白花のシロヤマブキなどの種類があり、見る人の目を楽しませてくれます。
ヤマブキ 剪定

ヤマブキ 剪定

ヤマブキとシロヤマブキは同じバラ科なのに、ヤマブキは、葉が互生し5弁の花が咲き、枝は細く弧を描いて枝垂れるのに対し、シロヤマブキは、葉が対生し4弁の花が咲き、枝幹は直上する違いがあります。
ヤマブキ 剪定 ヤマブキ 剪定