マンサクの花を咲かせる剪定時期と剪定方法

マンサクはマンサク科の落葉小高木で。樹高は4mにもなります。

葉の芽吹きに先だって2月~3月ころに黄色い花が咲き、玄関先などでいち早く春を告げてくれる花木で、派手さはないですが、個性的な樹形が目を楽しませてくれます。

ここではマンサクの剪定方法と剪定時期について解説します。

マンサクの特徴

マンサクはきゃしゃな枝ぶりであるのにもかかわらず、早春の庭を華やかに彩り散り乱れる黄色の花を咲かせ、自然樹形で楽しむことができます。

年末ころから咲くマンサクもあり、これは中国原産のシナマンサクで、大きく芳香性のある花です。
初夏にも花を咲かせるマンサクがあり、これはトキワマンサクです。

3.28b

マンサクはやや半日陰でも生育する木ですが、花つきは日当たりの方が良好です。

他の花に先駆けて咲くため「まず咲く」→「マンサク」と呼ばれるようになったとも言われています。
マンサクの覚え方は「まんず、何よりも早く咲く花」だから「まんさく」と教わりました^^
田舎なので言い方も「まず→まんず」となまっています^^

マンサクの花芽形成時期

マンサクは、日本では2月から3月頃に開花します。

花芽が形成される時期は、前年の7月~8月頃です。

その後、秋には休眠に入り、冬を越して春先に開花します。

花芽は、前年の枝が充実して伸びると、そこに花芽が形成される「前年生枝タイプ」です。

花が終わった後の7月頃からに伸びた新梢に、枝の頂芽から元部の腋芽まで花芽がたくさんできます。

マンサクの剪定時期

花芽は「前年生枝タイプ」なので、落葉後にガッツリ短く切ってしまうと、花芽も切り落とすことになります。

花が終わった後の剪定であれば良いのですが、花芽が作られてから強い剪定を行なってしまうと、花の咲く枝ではなく、葉が多く出る徒長枝ばかりが生えてきます。

このことからも、剪定の時期は3月頃から、花が終わったことを確認したら行うとよいです。

若木のうちはあまり枝が伸びませんし、放置したままでも樹形を整えますから、ほとんど剪定の必要はありません。

しかし古い木では枝葉の成長が早いので、2、3年に1回は剪定を行うとよいでしょう

マンサクの剪定方法

マンサクは年数を経ると大きな株立ちに育ちますが、枝を刈りこんだりすることは避けて、自然樹形に仕立てたほうがよいです。

樹形が大きくなりすぎた場合ですが、思い切って強い剪定をして小さく仕立てます。この時、枯れ枝や樹形を乱している枝、徒長枝についてもつけ根から切り取ります。

マンサクは太い枝には花がよくつき、小枝にはあまりつかない習性があるので、混みあっている枝を切り場合には、太い枝をたいせつに残し、小枝の先天部を切り詰めて木全体のボリュームを減らすようにします。

木を若返らせるには、枝を半分くらい切り詰め、新しい枝を出させて育てます。
こじんまりと仕立てるのであれば、ヤゴや胴ぶきを見つけ次第元部から切り取ります。
放任すると花の位置が高くなり、観賞しにくくなることから、花後すぐに花の咲いた枝を切り詰めるとよいです。

7月には新芽が伸びて8月には花芽の分化が始まりますので、秋になってからの剪定は行なわない方がよいです。ただし、かなり伸びた徒長枝は切り詰めても構いませんが、枝の途中で切らず必ず元部から切り取って間引くことです。