ヤツデはウコギ科の常緑低木で
耐陰性が高く家の北側の目隠しに利用されます。
公害や病気にも強く使いやすい木です。
ここではヤツデの剪定方法と剪定時期について解説します。
ヤツデの特徴
ヤツデは 7~8枚に別れた大きな葉が特徴で、八つの手があるように
見えることから「ヤツデ」と呼ばれるようになったとされます。
葉はけっこう肉厚で光沢があります。
晩秋の11月ころから2月頃まで茎頂部に白い小花が
球状につき翌春黒い小球果を実らせます。
フクリンヤツデ、キモンヤツデ、シロフヤツデ、
キアミガタヤツデなど意外と種類も多くあるようです。
ヤツデの剪定時期
剪定の適期は2月ころがよいとされているようで、
冬期に大きな葉や古い葉を切りとって仕立てることも可能です。
伸びすぎるまでは剪定の必要はありませんが、
高く育ちすぎた場合に限り4月~6月の間に枝葉を切り詰めます。
下葉が枯れあがってきたら、梅雨ころに
好みの樹高に切り詰めて脇芽を促すようにします。
徒長枝や古枝、ヤゴは随時元部から切り取り
3~5本の株立ちに整えるとよいでしょう。
ヤツデの剪定方法
ヤツデは枝の先端に葉をつける習性があり大きく育ちます。
また株立ちになる性質を利用して3~5本立ちの
自然樹形に仕立てるとよいです。
伸びすぎて下葉がなくなった株は早めに切り詰めて、
脇芽を発生させましょう。
高くなりすぎた下葉が枯れあがった枝も元部から切り、
更新させて育てるとよいでしょう。
放任すると雑然とした感じで 3m近くになることもあり
不要枝を地際に近い部分から間引いて整えます。
根元から伸びた幹は上方へ伸び、先端に葉をつけ
自然のままで樹形の乱れはほとんどなく育ちます。
ただし伸長する力が非常に強くしだいに葉が上へ上がり、
下葉のない貧弱な樹形になります。
伸びすぎるまでは剪定の必要はありませんが、
高く育ちすぎた場合に限り4月~6月の間に枝葉を切り詰めます。
切り詰めるには2つの方法があります。
ひとつは、株立ち下幹のうち古く伸びすぎたものを
地際で切り、低いものに替えていく方法です。
もうひとつは、幹の途中で切り詰める方法ですが、
別れた枝を残して上部を切るか、葉のつけ根のすぐ上か
芽のある上部で葉や芽を生かして切り詰めます。
切り詰め方は葉か芽のすぐ上で切ると
低くしたところから枝葉がでて小さな姿に整います。
仕立て方次第で大株にも小さくこじんまりした仕立てにもなります。
葉数を減らすと生長が抑えられ葉を小さくすることができるので
葉を小さくしたい時は古い葉を落として上部の葉のみを残すようにします。
大きな葉や葉数を調整しながら好みの大きさに育てましょう。