モッコクはツバキ科の常緑小高木で樹高は放任すると5mくらいになります。
和風庭園の七銘木のひとつとされ、新芽の黄色と葉の新緑、
古葉が落葉する前に真っ赤に色づいたのを観賞することができます。
ちなみに庭木七銘木は、梅、竹、タラヨウ、ツゲ、松、モックク、モクセイのようです。
ここではモッコクの剪定方法と剪定時期について解説します。
モッコクの特徴
モッコクの花の咲く時期は6月下旬から7月ころの初夏に乳白色の小花を咲かせます。
秋には濃赤色の結実も見られたり、
濃緑色の光沢のある葉が密にでることから、上品な庭木として
好んで庭に植えられ一年中目を楽しませてくれる木です。
放っておくと5mくらいになりますので、庭植えの場合は3mくらいに仕立てるといいです。
半日陰でも育ちますが、日当たりのよいところの方が樹形も整います。
元々樹形を保ちやすい木なのであまり手入れの必要はありません。しかし
枝葉を細かく密に保ち美しい姿にしておくのであれば、年に1回の剪定が必要のようです。
モッコクの剪定時期
モッコクの剪定時期は新梢が伸びきった6~7月ころが適期で、10月にも徒長枝や不要な枝も切り取りおおまかに整え樹冠内の風通しをよくすれば理想的です。
春は一般的な剪定を行ない、秋は古くなった葉を取り除く作業が中心と思えばよいです。
モッコクの剪定方法
自然樹形を基本として仕立てるのが一般的です。
ほかの仕立て方とすれば円筒形、楕円形、玉仕立てにすることもでき、
半円形仕立てなどもでき仕立て方も豊富です。
モッコクは実際はあまり手をかけなくても比較的樹形が整う樹木です。
樹高2m程度までは放任して育てて、樹勢がある場合は
枝をさらに切り詰めれば葉腋から小枝が発生します。
新しい枝先は車枝状になるので上に向く枝など2~3本に残すように整理します。
切り詰めるたびに枝分かれして小枝が増えるので樹冠が整うようになります。
日の当たり具合で枝の密度が変わることがありますので、葉の密度が低い場合は
強めに剪定して刺激を与えてやると樹勢に効果的なようです。
6月ころの剪定では、混みあった枝や徒長する枝など邪魔な枝を切り取り、
枝を透かすことで樹形内部の日当たり風通しをよくし、全体の姿を整理します。
特に5月ころから新しい枝が伸びますから、枝先の手入れは注意しなければなりません。
新梢は一ヶ所数本輪生して出るためこれを1、2本残して他は間引きます。
そして残した枝は、葉を2枚くらい残して先端部を切り詰めます。
こうすると葉のつけ根から再び新しい枝葉がでてよい姿に整います。
10月頃の秋にも剪定する場合には、春の内容とほぼ同じ手順で行いますが、
むしろ古い葉を取る作業が中心ななります。
これは枝の先端部の葉を残し中間部の葉を取り除く作業です。
こうすることで残った葉に十分な栄養が届きしかも各枝に均等な葉をつけることになり、いっそうすっきりとした美しい姿に整います。
尚、枝のつけ根部分には古葉を数本残しておきます。
モッコクの剪定動画
モッコクの剪定を解説している動画です。剪定の参考にされて下さい。