カクレミノの剪定時期と剪定方法

カクレミノはウコギ科の常緑高木で、日陰や大気汚染、潮風に強いとされる木です。

名前の由来は、雨具の蓑(ミノ)に似ていることからついたとされます。

ここではカクレミノの剪定方法と剪定時期について解説します。

カクレミノの特徴

カクレミノはアオキやヤツデと同じように、日陰に植栽可能な木で温暖な地域に適しています。

日陰に適しているので北側の小スペースなどに植えられることが多いようです。

カクレミノ葉に光沢があり興味深く、初夏には黄緑色の花を咲かせ、秋には暗紫色の果実がつくので観賞するのにも適しています。

カクレミノの開花と結実について

カクレミノはウコギ科カクレミノ属の常緑高木で、日本の暖地に自生し、公園や庭木としても利用される植物です。
カクレミノは花が咲き、実が成る木であることはあまり知られていませんが、ここでは、カクレミノの花が咲く時期、花芽が形成される時期、実が成る時期について詳しく説明します。

花が咲く時期

カクレミノの花が咲く時期は、6月~7月頃で、クリーム色または淡黄緑色の小さな花が咲きます。

傘のように広がる形の「散形花序」を形成し、枝先にまとまって咲きます。
雄しべが目立ち、やや地味な印象ですが、昆虫による受粉が行われます。
3.17b

花芽が形成される時期

花芽が形成される時期は、前年の晩夏~秋の8月~10月頃で、今年伸びた枝の先端付近に花芽がつきます。

花芽は冬の間に成熟し、翌年の初夏(6月~7月頃)に開花することとなります。
強剪定をすると花芽が減るため、剪定時期には注意が必要です。

実が成るのはいつ?

実が成る時期は、10月~12月頃で、直径5~7mmほどの黒紫色の「液果(ベリー状の実)」をつけます。

鳥が好んで食べるため、自然と種が散布されることとなります。
結実には受粉が必要で、開花期に昆虫が訪れることが重要です。

3.17c

カクレミノの管理について

花芽は前年の秋に形成されることから、冬~春の剪定はできるだけ避けるようにして、花が終わった後の7月~8月頃に剪定をするのがよいです。
半日陰でも育ちますが、日当たりが良い方が花つき・実つきが良くなります。
単独でも結実しますが、近くに他のカクレミノがあると実がつきやすいです。

カクレミノの剪定時期

カクレミノの剪定時期は6月中旬~7月ころが適期で、4月頃や9月~12月頃にも行えます。

若木のうちは放任すると葉がよく繁り、うっとうしいくらい葉が増えますので、適度に枝を透かせておくとよいです。

カクレミノは横に広がる木ではないので、自然樹形を生かし放任気味に育てて楽しみます。

カクレミノの剪定方法

カクレミノは上に伸びる木なので、列植してもスペースをとることがありませんが、どんどん上に伸びることからも高さを制限しなければいけません。

しかし樹形は乱れにくい木なので、育てるのは楽な部類の樹木です。

仕立て方は、単幹で仕立てる方法と球形仕立てがあります。高さを詰めない場合は混みすぎた枝を間引き、高い枝と低い枝が並ぶ場合は、低い枝を残して高い方の枝を間引くとよいです。

カクレミノはどこで切っても萌芽力が旺盛なので、強い切り詰めや間引きを行ってもほとんど心配いらないです。

特に 2~3節残して繁りすぎた葉を切り詰めれば、すぐに萌芽がみられるほど、切り詰めることで萌芽させて、枝を分岐させていくことが剪定のポイントです。

大きくなりすぎたり極端に高さを詰める場合は芯を止め、下葉がなくなったら切り戻して、再び萌芽させるようにします。