クチナシはよい香りがただよい白く清楚な感じの花が咲く魅力的な木で、
果実は晩秋から橙色に熟しますが決して張り裂けることはないようです。
クチナシは3mくらいになるアカネ科の常緑広葉低木で、原産国は熱帯アジアや南アフリカです。
ここではクチナシの剪定方法と剪定時期について解説します。
クチナシの特徴
クチナシは午前中だけ日が当たるような半日陰に適していて、排水と保水のよい有機質の肥沃な土壌を好み、乾燥したり北風が当たる場所や粘土質の土壌は好まないようです。
クチナシは開花中の7月と9月の2回新梢が伸び、その先端に翌年の花芽をつける特徴があります。
1回目は7月に開花と同時に花の下の葉芽が伸びてその先端に花芽をつけます。
この花芽は夏の間につぼみとなりますが、その多くは夏の高温や乾燥のような気候により落ちてしまいます。
2回目は花が散った後、花のわきから伸びた芽が徒長したその先端に 9月に花芽をつけ、実質的にこれが翌年の花芽となります。
したがってどの時期にも花芽があることになるので、どの枝を切っても花芽に影響を及ぼすことになります。
クチナシの剪定時期
クチナシの剪定時期は開花している7月中、または花後すぐに徒長枝や混みあう枝を切り取っておくと良いでしょう。
樹勢よく突発的に伸びた立ち枝は生え際から切りとり、胴吹きなども生えていれば切っておきます。
また花後すぐなら樹形を整えるために刈り込んでも 9月までに2番枝が伸びるので、花芽の数を減らすリスクは少なくなります。
しかし 8月以降に剪定した場合は翌年の花が咲かなくなる可能性が高いですので、
前年枝の頂部についた花芽を落とさないように注意してください。
クチナシの剪定方法
クチナシの剪定ですが、枝の先端に花芽がつくことから毎年花を楽しみたいのであれば枝を切らないことが基本になりますが、剪定を行う場合は、弱小枝、混みすぎたふところ枝の間引きをします。
伸びすぎた枝を切り詰める場合は、葉を4、5枚残して先端を切っておき、
特に古い枝は芽が出にくい性質があるので強い剪定は避けるようにします。
花を楽しむ場合は自然樹形を生かし単幹仕立てにするのが良く、その場合の剪定は、徒長枝、不要枝、混んだ枝を間引く程度にとどめるようにします。
もしも花数を気にしないのであれば時期に関係なく刈り込んで球形などに仕立てにしてもよいでしょう。