
ケヤキは日本全国に分布される落葉広葉高木で、樹高は高いもので25mにもなります。
枝葉がほうき状に雄大に広がる樹形が特徴で、盆栽などにもよく使われています。
ここではケヤキ(欅)の剪定時期と剪定方法について解説します。
ケヤキの剪定時期
ケヤキ(欅)は落葉樹なので冬期に休眠することから、基本的に冬期の剪定となります。
具体的な剪定時期は、葉が落ちた後の10月下旬から3月ころまでがよいです。
暖かくなると目を覚まし水分を上部に向けて上げだします。目覚めてから切るとサクラ同様に切った箇所から腐れる可能性が高いので、剪定は目覚める前に終わらせておきたいです。
ケヤキの剪定はしないのが基本
ケヤキを広い場所に植えているのであれば、剪定はしないで自然に放置しておくのがよいです。
特に株立ちではなく単幹で仕立てるのが一般的で、基本的に自然樹形を生かすためには刈り込みはしない方がよいです。
枝ぶりも豊かなので、植える場所だけは広いところに植えておかないとあとで大変なことになります。
ケヤキは他の木と違い、自然の雄大な樹形を観賞するところに魅力がある木なので、根元→幹→太枝→小枝と、上に向かって自然に伸びる美しさを生かすために、刈り込みや剪定は避けるのが得策です。
ケヤキは本当は、自ら樹形を作っていけるほど手間のかからない木なので、広い庭では自然のままで放置し、枯れ枝を取り除く程度の手入れでよいのです。
ただ、放っておいた場合は大木になりますから、一般の庭では雄大な自然の姿を求めることはかなり難しいと思います。
もしも植える場合、若木の頃は徒長枝や胴ぶきなどを出しやすいので見つけ次第切り取ったり、混んでいる枝や車枝、飛び枝なども随時切りとって小さく整理して育てたほうがよいです。
ケヤキは上部や枝張りだけでなく根も横に伸びるので、庭の広さに合わせて大きさを制限する必要があります。
ケヤキは剪定はしないで、自然に放置しておくのがベストな状態です。
ケヤキを剪定しなければならない時の剪定方法
ケヤキは本当は剪定しなくてもよい木なのですが、大きくなるとも知らずに小さな庭にケヤキを植えてしまった方もいると思います。その場合は大きくしないように毎年怠らずに手入れをしていかないといけません。
もしもケヤキを剪定しなければならない時の方法は、ケヤキが寝ている「冬期」に、はじめに不要で大きな太枝を、枝の分岐点で先に切り落としておくと作業が少し楽になります。
基本的に仕上がった姿が小枝をたくさん残しておくと、自然樹形に近いまま小さくすることができます。
そのために樹勢が強くよく伸びる枝や不要な枝などは間引くすることを心がけます。
枝幅を詰めたり高さを制限する場合も、枝の分かれているところで太く長く伸びた大きな枝を切り落として小さくします。
特に強く切り詰めなければならない場合は、幹の途中でずんどう切りにします。
ケヤキは萌芽力が強いために切り口から新しい枝を吹き出しますが、ずんどう切りにした場合は自然樹形になるまでには時間がかなりかかりますし、樹勢も弱くなります。
ケヤキは人工的な樹形に仕立てて楽しむことも可能です。
毎年の切り詰めで刈り込みに近い手入れで育てることもできます。
冬期剪定で混んだ枝や乱れた枝を枝元から間引き、決めた大きさに切り詰めて仕立てもののようにもできます。
自然樹形にする場合も人工樹形に作る場合も、まず間引きをしてから、そのあとに切り詰める作業をると効率よく作業ができます。