カイズカイブキは北海道南部から九州まで栽培されている常緑針葉樹で、樹高は8mくらいになる物もあります。
葉が密生する木なので生垣などの目隠しとして用いられることが多いです。
ここではカイズカイブキの剪定方法と剪定時期について解説します。
カイズカイブキの特徴
カイズカイブキは日当たりの良い場所や暖かいところを好み、日照が十分なら大変よく生長する木です。
幹は真っ直ぐ上に向かって伸び枝や葉が幹にそってらせん状に立ち上がる特徴があり、自然のまま放任したり剪定を怠ると円錐形に育ちます。
カイズカイブキは樹形がそろいやすい木ですから庭植えの場合は1本の木で眺めるよりも、生垣や目隠しに最適なのことから列植して目隠しや生垣によく使われます。
ただし放任すると5mくらいにも育つため、庭植えでは高さを2m前後で止めないといけません。
建物の北側などに植えたり日陰になりやすいところ、寒い場所には向かない木です。
カイズカイブキの剪定時期
カイズカイブキの剪定時期は生長期の4~10月ころの間に2回刈り込み剪定をして樹形を整えるとよいです。
4月中旬から新芽の伸びが目立ち始めますので、若木に限りますがまだ芽先の柔らかい5月に必ず芽つみをします。
剪定時期で一番良いのは枝葉の伸びが止まるころの6月頃が適期です。
11月ころには古い枯れ葉が堆積しますので、手でもみ落としてやるだけで葉に透けた感じが出てきて
風通しも良くなり病害虫も発生しづらくなりきれいに見えます。
このような作業は手間がかかりますが、木を美しく仕上げるには欠かせない作業です。
カイズカイブキの剪定方法
カイズカイブキの自然樹形は円錐形ですが、これは広い公園向きの容姿になります。
カイズカイブキの剪定方法は、庭植えでは目標の仕上がりの高さに制限するために枝先を詰めて円筒形に仕立てるのが一般的です。
円筒形を作るには幹の伸びを2m前後で止めて横に伸びる枝に樹勢を分配するように枝先を切って仕立てます。
円筒形の樹形を列植すると目隠しとして役立ち、庭の背景としても効果を発揮し、樹形ができてからはあまり剪定をしなくても整った姿を保てる樹種です。
しかし若木の場合はそうもいかず、芽摘みや剪定で生長を押えながら仕立てていかないと枝が密になって樹形が整いません。
4月中旬から新芽の伸びが目立ち始めますので、若木の場合は5月のまだ芽先の柔らかい時期に必ず芽つみをすることで徒長を防げ、中心部の枝からも芽が伸び全体の芽が平均化します。
樹形が整った成木の場合は枝葉が多く中心部の枝が重なりあってトグロを巻いたようになります。
その場合はふところ部分に注意し、内部の絡み合った枝や混みあった枝を念入りに間引いてから枝の先端を強く切り戻します。
秋頃までには樹形内部に枯れ枝がかなり堆積しますので、手間がかかりますが枯れ葉を十分に手でもみ落とすことで枝の内側の蒸れを防ぐことができます。
この作業は幹や枝の内部が外から透けて見える程度を目安として行うとよく、このような状態になることで樹形内部まで日が当たるようになり風通しも良くなるので充実した枝葉が育ちます。
刈り込んだあとや日陰の枝には針のような杉葉がでてくることがありますので、これはみつけしだい根元から切り除くようにします。