アオキの実をつけるための剪定方法と剪定時期

アオキはミズキ科の常緑低木で樹高は2mにもなります。

自然に樹形がまとまるので、少々放任させて育てても
年数が経つと数本の株立ちに育つので大丈夫な木です。

ここではアオキの実をつけるための剪定方法と剪定時期について解説します。

アオキの開花と結実について

アオキはアオキ科アオキ属の常緑低木で、日本の山地や庭木、公園などでよく見られる植物です。
葉が光沢のある緑色をしており、冬でも落葉しないで赤い実をつけていることから人気があります。

ここからは、アオキの花が咲く時期と花芽の形成時期、実がいつ成るのかについて説明します。

花が咲く時期

花が咲く時期は、3月~5月頃で、花は雄株と雌株が別の株に分かれる「雌雄異株」です。

直径約0.5~1cmほどの小さな花を咲かせて、花色は赤紫色で、4枚の花弁を持ちます。
「雄花」には長い雄しべがあり、「雌花」には子房と短い雄しべがあり、「雄花」と「雌花」が揃うと受粉しやすくなります。

アオキの雄花 ↓
5.13-1a

アオキの雌花 ↓
5.13-2a

花芽が形成される時期

花芽が形成される時期は、前年の7月~10月頃で、伸びた枝の葉腋(葉のつけ根)に花芽が形成されます。

花芽は小さな球形で、枝の先端付近につき、冬の間に成熟して春に開花します。
冬~春に強剪定をすると、花芽を落としてしまうため注意が必要です。

アオキの花芽

いつ実が成るのか?

結実時期は、10月~翌年の5月頃です。

実は、直径約1~2cmの楕円形の赤い実(核果)が成ります。
実をつけるには「雌株」が必要で、近くに「雄株」がないと結実しません。
鳥が好んで食べるため、自然に種が散布されます。冬を越えて翌春まで残ることが多いです。

アオキの剪定時期

アオキの花芽は「前年生枝タイプ」なので、4月に花が終わるとそのつけ根から新芽を伸ばし、新芽の充実とともに7月頃からに新梢の先端に花芽ができます。そしてそのまま冬を越して翌春に開花して結実します。

アオキの剪定時期は、古葉を落とす6月頃に毎年行うとよく、この時期は自然に落葉してくれますので作業効率がよく成長期の速度が遅くなる直前なので、その時期に剪定することで長く樹形を楽しめます。

アオキの剪定方法

剪定方法は刈り込む剪定ではなく、古い枝を枝元から間引く、混みすぎた枝、枯れ枝や樹冠内部の細い枝、古葉などを整理する程度で良いです。

4月に花が終わると、そのつけ根から新芽を伸ばし、新芽の充実とともに6月ころから古葉が黄色くなり落ちます。

このころ新梢の先端に多数の花芽ができ、そのまま冬を越して翌春開花・結実します。そのため夏すぎに枝先を切り詰めると、実はなくなると思ってください。そしてアオキは6月頃に黄色くなった古葉を自然に落としますので、この時期に合わせて剪定すると効率良く行えます。

冬の赤い実を望むなら枝先の切り詰めは避け、枝を切る際は枝の分かれ目で切ると良いです。
大きな株になったり、枝葉が繁りすぎる場合は、古葉を地際から刈り取る作業をします。

アオキは対生で1節から2本の芽を出す性質があります。左右対称にならないようにバランスを崩した枝づくりを心がけると良いです。

アオキの管理ポイント

剪定は、花芽が前年に形成されるため、冬~春の剪定は避け、開花後の5月~6月頃に剪定するのが適切です。
強剪定をすると翌年の花や実が減るので、軽い剪定にとどめます。
半日陰や日陰でも育つため、暗い場所の庭木にも向いていますが、日光が少なすぎると花や実がつきにくくなります。
受粉して実をつけるには、「雄株」と「雌株」を近くに植える必要があります。
雄株がない場合は、人工授粉をすることで結実率が上がります。

アオキの楽しみ方

ほとんどの木は日当たりを気にしますが、アオキは日陰に大変強く、日あたりの悪いところや高木の下などにも育つのでよく植えられています。

アオキの庭木としての楽しみ方は、冬の赤い実と常緑の葉を鑑賞することでしょう。

花自体は小さく鑑賞の対象になりませんが、新芽を出す直前の4月ころに咲きます。

実を成らすには雄木と雌木の2本が必要になります。

アオキはミツハチなどの昆虫が受粉を助けてくれるので、並べて植えなくても雌雄の間に少々距離があっても問題ないようです。