ボタンは「百花の王」とも呼ばれるほど美しい花木の代表的な植物のひとつで、立派な花を咲かせるためには花後の剪定が必要になります。
ボタンの花芽はいつできる
ボタンの花は、春から伸びた枝の先端部に 5月ころ大きな花を咲かせます。
花が咲き終わると、枝が充実する 9月ころには、その枝の側芽に翌春の開花枝の芽や葉芽ができる芽ができてきます。
この開花枝の芽は冬を越し春になると伸びだしてきて、5月ころ再び枝の先端に花を咲かせるというサイクルで毎年開花します。
ボタンの剪定時期
ボタンは花後、樹体内にある貴重な栄養分は必要なところにできるだけ多く提供しようとします。
余分なところに栄養分を使わないように溜め込むために、花が咲き終わったあとの木はかなり疲れています。
そのため咲き終わったあとの花をそのまま残しておかず、花後早めに花首から切ってやります。
花を取り除き 7月ころになると木にも活力がついてきて、根元の部分から新しい徒長枝が伸びてくる場合がありますが、これらは木の養分がとられてしまう不要な枝なので見つけ次第に切り取ってしまいます。
9月ころになると木に疲れもほとんど回復し、翌年の花をつける準備を始め、翌春の開花枝と葉芽の区別も付くようになります。
2回目の剪定をするなら 9月下旬に翌年の開花枝の状態を確認して、開花枝を残すように行うと良いです。
ボタンの剪定方法
ボタンの剪定は他の木のように葉っぱが生い茂るというようなことはなく、花後に咲いた花の首の当たりを切ってあげたり、来年の開花枝を確認して剪定する程度です。
剪定は 9月下旬に翌年の開花枝の状態を確認して行いますが、頂芽を伸ばすようにして剪定すると年々新梢が高く伸びていき花の位置がどんどん高くなってしまいます。
そのためできるだけ低く育てていくことが大切ですが、それには枝の基部の花芽を残し先端部を思い切って切り取ることです。
残す花芽の数は、1枝に多くの花をつけると養分が分散し大輪の立派な花は望めないので、
1、2個を残し先端部を切ることを目安とします。
この時花芽をもたない枝やふところ枝などの不要な枝は切り取り、風通しと採光を良くするようにします。
ボタンの管理
ボタンの花は頭が大きく重いので、樹高が高くにつれ風で倒れる恐れもありますので、強い風が直接当たる場合は、枝が折れるのを防ぐために、囲いや風よけ支柱を立てて保護すると良いでしょう。
開花直前に花の頭が重くなる影響で垂れた枝も同様に保護するようにします。
ボタンに施肥もしてください
ボタンを植える場所や施肥も重要なポイントになります。
よく生育する木なので条件がよい場所であればとくに日当たりと排水の良い場所を選べば良いです。生育には土地が肥えている肥沃な土質であることも重要なポイントで、有機物質が多く含まれた砂質土壌のところが好条件と言えます。また乾燥を嫌うので夏と冬の乾燥期にはわらを敷いてやると良いです。
良い花を咲かせるためには施肥も重要で、疲れている樹体を回復させるために開花後の 6月と新芽が伸びる前の 3月ころに、根元から 20cmほど離し 3箇所くらいに分散して肥料を施してやると良いです。