レンギョウの花を咲かせる剪定時期と剪定方法

春先に咲く花はウメやサクラなど白色や薄桃色の花が目立ちますが、
その中で唯一黄色い花が咲き乱れるレンギョウはとても目立つ樹種です。

レンギョウは早春にいろんなところで咲き乱れますが、
萌芽力が強い樹種なので何度切ってもすぐに伸びるので、
狭い場所に植えている方は困ってしまいますよね。

それほど萌芽力が強い樹種なのですが、何回も切ったら来年花が咲かなくなるのではと不安になりませんか?

ここでは、レンギョウの花を咲かせるための剪定時期と剪定方法について解説しますが、

レンギョウが花を咲かせるためには、「開花時期」と「花芽形成時期」を知っておく必要があります。

レンギョウの花が咲く時期

ここからは、レンギョウの「開花時期」について詳しく解説します。

レンギョウの花が咲く時期は、地域や気候条件にもよりますが、一般的には以下の期間です。

レンギョウの開花時期は、3月下旬~4月中旬頃です。

温暖な地域では3月下旬頃から咲き始めます。
寒冷地では4月に入ってから開花することが多いです。

レンギョウの花の特徴は、鮮やかな黄色の小さな花を枝一面につけ、遠くからでも良く目立ち、早春の庭や公園を彩ります。

葉が出る前に花が咲く「先花性」が特徴のレンギョウは、花が終わる頃に若葉が芽吹き始めます。

レンギョウの花芽形成の時期

ここからは、レンギョウの「花芽形成時期」について詳しく解説します。

レンギョウの花芽は、前年の夏から秋にかけて形成されます。
具体的に、レンギョウの花芽の形成時期は、7月~9月頃です。

この時期に伸びた新しい枝(1年枝)に花芽が作られます。

花芽は冬の間に休眠状態となり、翌春の開花に備えます。

花芽が形成されるのは前年に伸びた若い枝(1年枝)なので、剪定の際には、この1年枝を切りすぎないよう注意します。

花芽形成と開花に影響を及ぼす要因

レンギョウの花芽が形成されるための良い条件には次のようなことがあげられます。

■日光が十分に当たる場所で育てると、花芽が多く形成されます。

■前年の枝に花芽がつくため、花後すぐに剪定を行い、翌年の花芽を作る枝を残します。
 冬の剪定で1年枝を切りすぎると、翌春の花が少なくなります。

■夏~秋(7~9月頃)にリン酸を多く含む肥料を与えると花芽形成が促進されます。
 過剰な窒素肥料は避けると、葉っぱばかり生い茂って花芽つきが悪くなります。

花が咲かない原因

レンギョウの花が咲かない原因として、剪定のタイミングが関係していることが多いです。
花芽の形成時期中はもちろんのこと、それ以降の強い剪定によって花芽をなくしてしまうことがあります。
冬期剪定がべストな時期ではありますが、冬の剪定であっても花芽を多く切り落としてしまうと、花が咲かなくなります。

日当たりが悪いと、十分に栄養がいきわたらなくなり、充実した生育ができずに花芽が形成されません。

肥料不足や不適切な肥料の使用が原因で、花芽の発育が不十分になることがあります。

花芽形成に関するまとめ

■レンギョウの開花時期は、3月下旬~4月中旬です。
■花芽形成時期は、前年の7月~9月です。

花芽は前年に伸びた若い枝に形成されるため、花後すぐの剪定と適切な肥料管理が重要です。
毎年の手入れをしっかり行うことで、鮮やかなレンギョウの花を楽しむことができます!

レンギョウの花の特徴

レンギョウは株立ち性の木で地際からたくさんの側枝を出し、自然樹形で枝いっぱいに黄色に咲く花を楽しむ木です。

レンギョウ 剪定

レンギョウの開花時期は3月中旬から4月ころ、葉が出る前に枝のいたるところに黄色い花が咲き乱れます。

花芽は前年の夏に葉わきにひとつずつ形成され、翌春に開花する前年生枝タイプです。

レンギョウの花が咲き終わると入れ変わるかのように、次に卵型で葉先が鋭くとがり、葉縁にまばらな鋸歯がある緑色の葉が対生に芽吹きます。

そして秋になると葉は濃緑色になり、しだいにくすんだ黄緑色、紫色と順番に変色していき、最後に落葉します。

レンギョウの花芽が付く場所

レンギョウの花をよく見るとある決まった習性があります。

それは、去年伸びた枝に花が咲き、古い枝には花は咲かないという習性です。

この写真を見るとわかると思うのですが、古い枝は白っぽく、去年伸びた枝はやや薄緑色をしているのを確認できるでしょうか?

この去年伸びた枝にだけ花が咲いていることも確認できますか?

レンギョウ 剪定

レンギョウ 剪定

古い枝から伸びる新しい枝には花が咲きます。

このように、去年伸びた枝にだけ花がつき、古い枝には花が咲かないという習性があります。

ということは、花を咲かせるためにはどんどん新しい枝を出させればよいという事になります。

そのためには、樹形に関係ない不要な古い枝は元から切って、新しい枝を出させると花は咲いてくれます。

レンギョウの剪定時期

レンギョウは花芽が夏に形成されて翌春に開花する「前年生枝タイプ」です。

前年に伸びた枝いっぱいに花芽をつける特徴があるので、剪定は樹勢に影響の少ない冬期に行うのが一番良いです。

ただし、早春に開花するので、あまり遅すぎると花が咲く時期になってしまうことから、12月から2月までが最も適した時期です。この時期はあくまでも基本的な剪定時期です。

レンギョウは株立ち状で萌芽力が強く枝がよく伸びて、放置すると樹形が乱れることから、冬期剪定まで待てないかもしれませんね。

レンギョウの花芽は、花が咲く前年の夏までに形成されます。
そのため、花が終わり新梢が伸びた夏になる前までには、1度は刈り込んでおく必要があると思います。

レンギョウは春に鮮やかな黄色い花を咲かせる落葉性の低木で、適切な剪定を行うことで毎年美しい花を楽しむことができます。

剪定時期のまとめ

レンギョウの剪定は、花が咲く時期と花芽が形成されるタイミングを理解して行う必要があります。

■花が咲き終わった後すぐの剪定時期は、4月~5月頃です。
レンギョウは前年に伸びた枝(1年枝)に花芽をつけるため、花後すぐに剪定するのが基本的で、このタイミングで剪定することで、新しい枝を伸ばし、翌年の花芽を作りやすくなります。

■冬期の剪定時期は、12月~2月頃で、レンギョウは休眠期です。
冬の剪定は、不要な古枝や枯れ枝を取り除く程度にします。
この時期に強剪定を行うと、翌春の花が少なくなる可能性があるため注意してください。

レンギョウの剪定方法について

レンギョウは株立ち状で萌芽力が強く枝がよく伸びるので、放任したままでいると樹形が乱れます。

新たに植える場合には、将来的に大きくなることを見越して広めの場所を考えないといけません。

ここでは、レンギョウの剪定方法について解説します。

基本的な剪定の手順

■3年以上経過した古い枝は花をつけにくくなるため、根元や枝元から切り落とします。
 病気にかかっている枝や枯れている枝も取り除きます。

■花が咲き終わった枝は、地面から30~50cm程度を残して切り戻してやるとよいです。
 切り戻すことにより新しい枝が伸びて、翌年の花芽がつきやすくなります。

■内側に向かって伸びている枝や、重なり合っている枝、混み合った枝の間引きをします。
 これにより日当たりと風通しが良くなり、健康な成長を期待できます。

■自然な樹形を保つように、全体のバランスを見ながら剪定します。
 特に樹形が乱れている場合は、樹冠部分を軽く切り詰めます。

■花芽は前年の夏頃から形成されるため、休眠期の剪定では花芽を切りすぎないよう注意が必要です。

具体的な剪定方法

レンギョウは、枝が数多く出ることが特徴で、古い枝や枯れた枝を中心に、多くの枝を間引く剪定を行ないます。

特にしなやかな枝ぶりを保つためには、花後すぐに古くなった枝を基部から切り取ると良いです。

このような枝ぶりを作るには、レンギョウの枝は均一に長さを揃えないほうがよいです。

自然な風情を出すように、1本1本剪定バサミなどで不揃いに仕上げ、樹冠内の風通しを良くし、枝を間引く要領で切り抜くようにすると良いです。

大株になったものは、枯れ枝が目立ったりしなやかさが衰えてきますので、乱れた樹形を整理するのであれば、秋に刈り込んでも構いません。

若い枝と古い枝が混じり合って株を構成するようになるので、5年に1回くらいは、株全体の古い枝の重なった枝や、逆方向に伸びる枝を地際 20cmくらいまで間引いて、株の更新をして、新しい開花枝を出すように大きさも整えると良いです。

我が家の小さなレンギョウでも、毎年 2回は剪定しています。

夏にはだいたい赤い線のように、知らないうちに隣の家まで侵入するくらい伸びていご迷惑をかけています。

小さく育てるとはいえ、植える場所をもうちょっと考えて広い場所にしないとこんなことになってしまいます。

レンギョウ 剪定

枝先を切ってやると下の写真のようにスッキッリします。

小さな庭にはこのくらいの大きさでちょうど良いと思いますよ^^

レンギョウ 剪定

樹形が決まっているレンギョウの剪定

レンギョウの剪定方法で、上の写真のように樹形を決めているのであれば、新梢が伸びて枝葉がボウボウと伸び、手が付けられなくなった夏ころまでに、その樹形の位置まで刈り込むとよいです。

その樹形よりも小さくしたい場合も刈り込んだり、部分的に短く切ることもできます。

花が終わり新梢が伸びたら、夏になる前までに1度は刈り込んでおく必要があると思います。

葉っぱが落ちたころは、今年伸びた枝が乱れていると思いますので、枯れ枝や重なり合った枝、混んでいる枝を整理しておくとよいです。