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サクラ(桜)の木につく病害虫の種類と駆除方法はどうしたらよいか

松の剪定は年に1回だけ!1年を通した基本的な作業と管理方法サクラ(桜)の木につく病害虫の種類と駆除方法はどうしたらよいか|プロが教える完全対策ガイド

はじめに:桜の木は「病害虫が多い木」です。でも、正しく知れば怖くない

「去年まで元気だったのに、今年は桜の枝の一部だけ花が咲かなかった」「夏になると葉っぱが虫に食われていたり、枝に変な巣ができている」そんな経験はありませんか?

桜は日本で最も愛される庭木のひとつですが、実は病害虫が非常に発生しやすい木でもあります。放置しておくと、最悪の場合は木全体が枯れてしまうこともあります。「うちの桜が枯れた」という相談はプロの庭師のもとに毎年多く届きます。

でも安心してください。桜の病害虫は「何が来るか」「どんな見た目か」「どう対処するか」を事前に知っておけば、早期発見・早期対処が十分にできます。難しい知識は一切必要ありません。

このページでは、桜に発生しやすい代表的な病害虫の見つけ方・駆除法・予防策から、間違った処置をしてしまった時のリカバリー、道具選び、剪定ゴミの処分まで、桜の病害虫に関するすべてをお伝えします。

桜の木の特徴:病害虫が発生しやすい理由を知っておこう

桜の病害虫対策を考える前に、まず桜という木の性質を知っておくことが大切です。なぜ桜に病害虫が多いのかを理解すると、予防策の意味がよくわかります。

■桜は「傷口から病気が入りやすい木」

桜の木は傷口が非常に修復されにくく、切り口や折れた枝の断面から菌が入り込んで腐れが進みやすいという性質があります。だからこそ剪定後の切り口処理が重要なのですが、これを怠るとそこからてんぐ巣病や胴枯れ病などの病気が広がる原因になります。

人間でいえば「傷の治りが遅い体質」のような木です。ちょっとした傷でも大きな問題につながることがある、デリケートな面を持っています。

■枝葉が密になると病害虫の温床になる

桜はソメイヨシノに代表されるように成長力が強く、放置すると枝葉が密集して風通しが悪くなります。枝葉が密になった部分は湿度が上がり、カビ系の病気(てんぐ巣病・胴枯れ病など)が発生しやすくなります。同時に、アブラムシやアメリカシロヒトリの幼虫にとっても隠れやすく繁殖しやすい環境になります。

「毎年剪定をして風通しを確保する=最大の病害虫予防」というのは、このような理由からです。

■桜には非常に多くの病害虫が来る

桜の病気には、てんぐ巣病・せん孔褐斑病・幼果菌核病・褐さび病・胴枯れ病・がんしゅ病・根頭がんしゅ病・こぶ病・白紋羽病などがあります。

害虫には、アメリカシロヒトリ・イラガ・アブラムシ・コスカシバ・モンクロシャチホコ・ウスバツバメ・ウメスカシクロバ・ハバチ・サクラケンモン・エダシャク類・キリガ類・リンゴドクガなどがあります。

これらをすべて覚える必要はまったくありません。しかし数だけでもこれだけあるということを知ると、定期的な観察と早期対処の大切さが実感できるかと思います。

この中でも特に発生しやすく家庭の桜で必ずといっていいほど問題になる「てんぐ巣病」「アメリカシロヒトリ」「イラガ」「アブラムシ」の4つを重点的に理解しておきましょう。

病害虫対策:4つの代表的な病害虫の見つけ方と駆除法

■①てんぐ巣病:桜で最も警戒すべき「伝染病」

▼てんぐ巣病とはどんな病気か

てんぐ巣病という名前を聞いたことがある方は多いかもしれません。「天狗(てんぐ)の巣に似ているからてんぐ巣病」という名前の由来が示す通り、感染した枝の一部から多数の細い小枝がほうき状に密生して、丸く盛り上がったかたまりになる病気です。

この病気は「伝染病」です。感染した葉の裏面に生じた病原胞子が、開花期以降の雨に乗って飛散し、周囲の枝へと広がっていきます。放置すれば数年のうちに木全体に病巣が広まり、ひどい場合は胴枯れ病などを併発して樹勢が著しく衰えます。最終的には感染した枝が枯死することもあります。

▼てんぐ巣病の見つけ方

冬に葉が落ちた状態の時が一番見つけやすいです。木全体を眺めてみると、周囲の枝とは明らかに違う「ほうき状に細い枝が密集している箇所」が見えます。

夏~秋の葉がある時期でも発見できます。病気の枝につく葉は健全な葉より小型で、春早く展開する傾向があります。また、花が咲く時期に「そこだけ花が咲いていない」場所があれば、てんぐ巣病を疑ってください。花が一切つかないことがこの病気の大きな特徴です。

病巣は年々大きくなって非常に目立ちます。早期に発見して処置することで、木全体への影響を最小限に食い止められます。

▼てんぐ巣病の防除方法

てんぐ巣病には、現在のところ薬剤による有効な治療方法はありません。感染した枝を切除することだけが唯一の防除法です。

切除する時期は春に芽を出す前(2~3月)が最適です。胞子が飛散する前に処置することで、周囲への伝染を最大限に抑えられます。

切り取る際には、病気の枝だけでなく、その枝の付け根よりさらに健全な木質部まで入り込んで切ることが重要です。病気に侵されている範囲は見た目より広いことがあるため、余裕を持って深めに切ってください。切り口が見た目以上に内側まで変色していることも珍しくありません。

切除後は必ずトップジンMペーストなどの癒合剤を切り口全体に厚めに塗ってください。桜は傷口から菌が入りやすい木ですので、この処置を省くと二次感染のリスクが高まります。

切り取った枝は必ず焼却処分か、密封して燃えるゴミに出してください。庭にそのまま放置すると胞子が飛散して再感染の原因になります。

年に1回、冬に桜の木全体をゆっくり眺める習慣をつけることが、てんぐ巣病の早期発見に最も有効です。

■②アメリカシロヒトリ:「一夜で葉が消える」と言われる最強の食害虫

▼アメリカシロヒトリとはどんな害虫か

最近特に話題になる害虫がアメリカシロヒトリです。桜だけでなく柿・ケヤキ・プラタナスなど、非常に多くの樹種に発生します。

名前に「アメリカ」とある通り北米原産の外来種で、第二次世界大戦後に日本に入ってきた害虫です。繁殖力が非常に高く、「一夜のうちに葉がなくなる」といわれるほどの旺盛な食欲を持っています。

▼アメリカシロヒトリの生態と発生時期

成虫の寿命は約10日間で、その間に葉の裏に300~700粒の卵を産みます。孵化した幼虫は最初のうちは糸で白い天幕状の巣を作り、その中に群れをなして住んでいます。この段階が発見の絶好のチャンスです。

成長するにつれて幼虫は巣から分散し、葉を片っ端から食い荒らして大きな被害を与えます。

成虫の発生時期は年2回です。5月中旬~6月上旬ころと、8月上旬ころに発生します。それに対応して幼虫の発生期は6月上旬~7月中旬ころと、8月中旬~9月頃になります。

▼アメリカシロヒトリの防除方法

最も確実な防除法は、白い天幕状の巣を発見した段階で枝ごと切り取り、袋に入れて処分することです。この段階なら幼虫が集まっているため、一度の処置で大量に駆除できます。

切り取った巣は必ず袋に密封して処分してください。地面に放置すると幼虫が生き延びて分散します。

幼虫が分散してしまった場合は薬剤散布が必要になります。スミチオン乳剤1,000倍液を葉全体(特に裏側)にしっかりと散布します。ハチ用のスプレー式殺虫剤も代替手段として一定の効果があります。

6月と8月の年2回、桜の葉に白い巣状のものがないかを確認する習慣をつけてください。早期発見が被害を最小限に抑える鍵です。

■③イラガ:触れると激痛!人への危険が最も高い害虫

▼イラガとはどんな害虫か

イラガは「電気虫」という別名を持つ蛾の幼虫で、桜や柿などの葉によく発生します。見た目は緑色で背中に突起(毒棘)があり、その棘に少しでも触れると電気ショックのような激しい痛みが走ります。

私自身、帽子についていたイラガに気づかず作業を続け、帽子を脱ごうとした時に手を刺されたことがあります。ひとつ間違えば頭に直接触れていたかもしれません。あの痛みは今でも覚えています。

子供が公園の桜の木に触れて刺されるという事故は毎年各地で起きています。保育園や公園の桜の木では特に注意が必要です。葉の裏だけでなく、木の葉から落ちてベンチの裏や遊具の裏にいることもあります。

▼イラガの防除方法

冬の間に幹や太い枝をよく見ると、白や灰色の硬い「繭(まゆ)」が木の表面に張り付いているのが見つかります。これがイラガの越冬マユです。硬い木の実のような形で大変見つけやすいです。見つけ次第、古い歯ブラシや棒でこそぎ落とし、踏み潰すか袋に入れて処分してください。これが最も手軽で確実な予防法です。

夏に幼虫を見つけた場合はオルトラン水和剤1,500~2,000倍液を葉全体に散布します。ホームセンターで販売されている一般的な殺虫スプレーでも駆除効果があります。

作業する際は必ず長袖・手袋を着用し、葉の裏側を不用意に触らないでください。

■④アブラムシ類:春から初夏の新芽を縮れさせる害虫

▼アブラムシとはどんな害虫か

アブラムシは春から初夏にかけて桜の新芽や若葉の裏側に大量に群がり、樹液を吸い取る害虫です。体長は数ミリと小さいですが、群がることで新葉を裏側にカールさせたり縮れさせたりします。

被害部位は枝の先端が多く、早期の落葉・変色(黄色や赤色)を引き起こします。葉の裏に黄白色の袋状の「虫こぶ(こぶ状の変形)」を形成するアブラムシもいます。虫こぶは黄緑色~淡紅色で非常に目立ちます。

越冬卵が4月中旬~5月上旬に孵化し、6月ころに大量発生する傾向があります。

アブラムシの大量発生は、アリが幹を頻繁に上り下りすることで気づくことが多いです。アリはアブラムシの排泄物(甘露)を食べるために集まるからです。「桜の幹にアリが多いな」と感じたら、枝の先端の葉裏をチェックしてください。

▼アブラムシ類の防除方法

新葉がカールしてしまう前の4月ころに対処するのがポイントです。カールした葉の中に隠れてしまうと薬剤が届きにくくなります。

少数発生の場合: ゴム手袋をした手でぬぐい取るか、水を勢いよくかけて洗い流します。この物理的な方法が最も安全で手軽です。

大量発生の場合: オルトラン水和剤1,000~1,500倍液を葉の表裏全体にまんべんなく散布します。ホームセンターのスプレータイプの殺虫剤(アブラムシ対応品)でも効果があります。

天敵を活かす: テントウムシはアブラムシの天敵です。庭でテントウムシを見かけたら大切にしてください。過剰な農薬散布はテントウムシも殺してしまい、結果的にアブラムシの防除力を下げることになります。

■⑤毛虫類:夏に発生するさまざまな種類

夏になると桜の葉には色々な種類の毛虫がついて、葉を食べている姿を見る機会が多くなります。モンクロシャチホコ・リンゴドクガ・サクラケンモンなど、種類は多いですが名前を覚える必要はありません。

毛虫類の防除方法は、専用の薬剤を使わなくても、ホームセンターで普通に販売されているハエや蚊を退治するフマキラーのような一般的な殺虫剤でも意外と駆除できます。数が多い場合はスミチオン乳剤を散布してください。

■病害虫を発生させないための根本的な予防策

桜に病害虫を発生させないために最も重要なことは、毎年の剪定で枝葉の密度を適切に保ち、風通しと日当たりを確保することです。

具体的には、冬の休眠期(11~2月)に枝を透かす剪定を行い、樹形の内部にも日光が届くようにします。密集した枝葉は病気の温床であり、害虫の格好の住み家でもあります。毎年少しずつ整えることが、病害虫を寄せ付けない最大の予防になります。

失敗した時のリカバリー:処置を間違えた時・見落とした時の対処法

■てんぐ巣病を切り取ったが、切り口に何も塗らなかった場合

切除後に癒合剤を塗り忘れたことに気づいたら、できるだけ早くトップジンMペーストを塗ってください。時間が経つほど切り口が乾燥・変色していきますが、塗ることで菌の侵入をある程度防げます。切除から数日以内なら十分に意味があります。

■アメリカシロヒトリの巣を気づかずに放置し、幼虫が分散してしまった場合

幼虫が分散してしまった場合は、枝ごとの除去が難しくなります。スミチオン乳剤1,000倍液を葉全体に散布してください。散布は夕方(幼虫が活発になる時間帯)に行うと効果が高まります。

ただし薬剤散布は一回で完全に駆除できないこともあります。1週間後に再度葉の状態を確認し、残っている幼虫がいれば再散布してください。

■イラガに刺されてしまった場合

イラガの棘に刺された場合は、まず患部をセロハンテープで覆って剥がす(毒針を取り除く)か、流水で十分洗い流してください。その後、ステロイド系の市販の虫刺され薬(ムヒアルファEX等)を塗ると痛みが和らぎます。

痛みが非常に強い場合や広範囲に腫れた場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。「虫に刺された」と伝えてください。

■アブラムシの被害に気づいた時、すでに葉がカールしてしまっていた場合

葉がカールした中にアブラムシが隠れている状態では、外から薬剤をかけても届きにくいです。この場合、カールした葉を手でつまんでぬぐい取るか、その部分の枝を切り取ってしまう方が確実です。切り取った枝は袋に入れて処分してください。

その後、まだアブラムシが残っている葉がないか確認し、被害範囲が広ければオルトラン水和剤を散布して対処してください。

おすすめの道具:病害虫対策に使う道具と選び方・お手入れ

■剪定ばさみ(てんぐ巣病の切除・細い枝の処理に)

てんぐ巣病の感染枝を切除したり、アメリカシロヒトリの巣がある枝を切り取る際に使います。切れ味が重要で、切れ味の悪いハサミは切り口を潰して傷口が広がり、菌が入りやすくなります。アルス・岡恒など国産メーカーの3,000~8,000円程度のものが信頼できます。

病気の枝を切った後の消毒が非常に重要: てんぐ巣病などの病気の枝を切ったら、その道具で健全な枝を切らないでください。アルコール(消毒液)で刃を拭いてから次の作業に移る習慣をつけましょう。病気の胞子を道具を介して広げないための大切な処置です。

■剪定ノコギリ(太い感染枝の切除に)

てんぐ巣病の感染が進んで枝が太くなっている場合や、風通し改善のために太枝を間引く際にはノコギリが必要です。折りたたみ式の剪定ノコギリが持ち運びやすく便利です。ホームセンターで1,500~3,000円程度から購入できます。

ノコギリの消毒: 刃のギザギザ部分は汚れが詰まりやすいです。古い歯ブラシでこすってから、アルコールで拭いてください。使用後は油を薄く塗っておくと錆が防げます。

■長袖・ゴム手袋・ゴーグル(薬剤散布と作業時の必須装備)

イラガの棘や薬剤散布から身を守るために、長袖・長ズボン・ゴム手袋の着用は絶対条件です。薬剤を散布する際は、目への薬剤の飛び込みを防ぐためにゴーグルも着用してください。

帽子も重要です。作業中に木の上から毛虫や害虫が落ちてくることがあります。帽子を脱ぐ際は毛虫がついていないかを必ず確認する習慣をつけてください(前述のイラガ体験談のように、帽子についていることがあります)。

■スプレー式殺虫剤(手軽な駆除に)

アメリカシロヒトリやアブラムシが少量発生した際、ホームセンターで販売されているスプレー式の殺虫剤が便利です。ハチ用の殺虫スプレー(フマキラー・アース製薬等)でアメリカシロヒトリが駆除できることもあります。ただし農薬登録品でない場合は効果にムラがありますので、大量発生時は農薬(スミチオン乳剤・オルトラン水和剤等)を使用してください。

■癒合剤・トップジンMペースト(切り口保護に必須)

桜の剪定や病害虫被害の枝を切除した後は、必ず癒合剤を切り口に塗ってください。特に桜は傷口から菌が入りやすい木ですので、この処置は省けません。ホームセンターや園芸店で800~1,500円程度で購入できます。チューブタイプが塗りやすくおすすめです。

■三脚(高い枝の作業に)

桜の木は大きくなると高い枝にも病害虫が発生します。高い場所の作業には3本足の剪定三脚を使用してください。家庭用の4本脚の脚立は不安定で転倒リスクがあります。

ゴミの処分とマナー:病害虫の枝葉の処分は特別な注意が必要

■病害虫にやられた枝葉の処分は「感染拡大を防ぐ」視点で考える

通常の剪定ゴミと、病気や害虫にやられた枝葉は、処分の考え方が全く違います。

てんぐ巣病の感染枝・アメリカシロヒトリの巣・イラガの越冬マユがついた枝、これらはすべて焼却処分か、密封して燃えるゴミに出してください。庭にそのまま放置すると、胞子や幼虫が風や雨で広がり再感染・再発の原因になります。

特に「地面に枝を積み重ねて放置」は最悪の処分方法です。切ったらすぐに袋に入れる習慣をつけましょう。

■通常の剪定ゴミの処分方法

てんぐ巣病などの病気がない健全な枝葉であれば、自治体の燃えるゴミに出せることが多いです。ただし、ゴミ袋の指定・1回の量・長さの制限などのルールは自治体によって異なります。必ず各自治体のルールを確認してください。

大量に出た場合は、枝をノコギリで50cm程度に切り揃えてひもで束ねるか、細かく刻んでゴミ袋に入れるとかさが減ります。量が多すぎる場合は造園業者に処分を依頼する方法も検討してください。

■薬剤散布後の注意点とご近所への配慮

薬剤散布の際は風の強い日を避けてください。薬剤がお隣の庭や洗濯物に飛散するとトラブルの原因になります。散布前にお隣への一声をかける配慮もトラブル防止に役立ちます。

また、桜の枝がお隣の敷地の上空に越境している場合は、剪定前に声をかけておくことがご近所付き合いの基本マナーです。

プロのホンネ:自分でやる限界と、業者に頼む目安

桜の病害虫対策は比較的自分で対処できる場面が多いですが、以下のケースになったらプロへの相談が必要です。

木の高さが3メートルを超えている場合: 高い枝のてんぐ巣病を切除したり、高い場所に発生したアメリカシロヒトリに薬剤を散布したりする作業は、三脚に乗っての高所作業になります。3mを超えると転落リスクが大きくなり、素人には危険です。

幹に腐れや空洞がある場合: 幹をコンコンと叩いてみて空洞のような音がする、または幹の一部が柔らかくなっている場合は、内部腐朽が進んでいる可能性があります。このような木は強風で倒れる危険があり、自分での対処は難しいです。早急に造園業者や樹木医に相談してください。

てんぐ巣病が木全体に広がっている場合: 病巣が木全体の3割以上に及んでいる場合は、どの枝を切れば木が回復するかの判断が難しくなります。プロの樹木医や造園業者に診断してもらうことをおすすめします。

よくある質問Q&A

Q. 春に桜の一部の枝だけ花が咲きませんでした。病気ですか?

A. てんぐ巣病の可能性が高いです。てんぐ巣病にかかった枝は花が一切つかないことが特徴です。その枝がほうき状に細い小枝が密集していないかを確認してください。葉が落ちている冬の時期に木全体を眺めると判断しやすいです。

Q. アメリカシロヒトリの白い巣を発見しました。手で取り除いてもいいですか?

A. 素手では絶対に触らないでください。幼虫が皮膚に触れてもイラガのような激痛はありませんが、不快感があります。長い棒や剪定ばさみで枝ごと切り取り、すぐに袋に入れて封をしてください。その後は袋ごと燃えるゴミに出します。

Q. 冬に桜の幹に白いコブのようなものがたくさんついています。何ですか?

A. それはイラガの越冬マユです。害はありませんが、春になると幼虫が孵化して葉を食べ始めます。今のうちに古い歯ブラシや棒でこそぎ落として踏み潰すか、袋に入れて処分してください。これが最も手軽なイラガ対策です。

Q. アブラムシに農薬を使いたくないのですが、代替手段はありますか?

A. いくつかあります。水を勢いよく葉裏にかけて洗い流す方法(ホースで強めに水をかける)は即効性があります。また中性洗剤を500~1,000倍に希釈した水をスプレーする方法も、アブラムシの体表を覆って窒息させる効果があります。テントウムシを庭に呼び込む環境(農薬を過剰に使わない)を整えることも長期的な対策になります。

Q. てんぐ巣病の切除は必ずしも冬でないとダメですか?

A. 発見したらできるだけ早く切除する方がよいですが、特に重要なのは「開花期(春)前に済ませること」です。開花期以降は病原胞子が雨とともに飛散して周囲に広がるため、それ以前に処置が完了していると感染拡大を最小限に抑えられます。夏や秋に発見した場合は、来年の開花期前(翌年2~3月)を目指して処置してください。

Q. 桜の葉に穴が開いています。虫に食われましたか?

A. 虫害の可能性もありますが、「せん孔褐斑病(せんこうかっぱんびょう)」という病気でも穴が開くことがあります。せん孔褐斑病は菌が原因で、葉に斑点ができてその部分が落ちて穴のように見えます。穴の縁が茶色~赤色に縁取られている場合は病気の可能性が高く、キャプタン水和剤などの殺菌剤で対処してください。虫に食われた穴は縁取りがなく不規則な形になります。

Q. 子どもがよく触る桜の木があります。イラガ対策で特に気をつけることは何ですか?

A. 秋~冬の時期に幹と太い枝を丁寧にチェックし、ゴマ粒~小豆大の硬い白いコブ(越冬マユ)を見つけたら全て除去してください。これが翌年の発生を大幅に抑える最善策です。また夏(7~9月)は葉を観察して幼虫がいないかを定期的に確認し、発見したらすぐに薬剤で駆除してください。子どもが木に近づく前に必ず大人が点検する習慣をつけましょう。

桜の木は「手がかかる木」ですが、それだけに正しく向き合うことで何十年も美しい花を見せてくれます。病害虫は早期発見・早期対処が何より大切です。年に1~2回、桜の木全体をゆっくりと眺める時間を作ることが、大切な桜を守る最大の秘訣です。このページがその参考になれば幸いです。

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