ヤマブキはバラ科の落葉低木で、樹高は2mほどになり
枝垂れる枝に競うように黄色い明るい花が咲きます。
細く弱々しい柔らかな枝ぶりなのに反して性質はいたって丈夫です。
ここではヤマブキの剪定方法と剪定時期について解説します。
ヤマブキの特徴
ヤマブキの花は 4~6月頃に前年に伸びた短い枝に5弁黄色い花を咲かせ、
長卵形の葉は互生し縁にはギザギザの鋸歯が見られます。
ヤマブキには八重咲きのヤエヤマブキ、菊咲きのキクヤマブキ、
白花のシロヤマブキなどの種類があり、見る人の目を楽しませてくれます。
ヤマブキとシロヤマブキは同じバラ科なのに、
ヤマブキは、葉が互生し5弁の花が咲き、枝は細く弧を描いて枝垂れるのに対し、
シロヤマブキは、葉が対生し4弁の花が咲き、枝幹は直上する違いがあります。
樹勢が強く1本植えだけで数年後には大株に育つので
植え場所は余裕を持って選んだほうがよいです。
ヤマブキはよく庭木の株元に植えられたり池の端に良く植えられています。
ヤマブキの剪定時期
花芽は花後に伸びた充実して育った枝の先端および葉腋に形成され、
この芽から翌春2月ころからさらに新しい小枝が伸び、
その先端に4月ころに花を咲かせます。
ヤマブキの剪定時期ですが、数年に1度は枝を根元から刈り取って
株の更新を図り、この場合の剪定は花後すぐの5~6月に行います。
特に夏以降の強い刈り込みは花が咲かない原因になります。
通常の剪定も花が終わった直後に行うとよく、剪定後は
そのまま翌春に花が咲くまで放置しておいてもよいです。
1月~2月ころにヤマブキの樹形を乱す要因となるひこばえを
マメに切り取って整理して置いた方がよいです。
ヤマブキの剪定方法
ヤマブキは株元から旺盛に枝をだし株立ちになる習性があり、
これを生かした自然樹形に仕立てるとよいです。
ヤマブキは枝のしなやかさが特徴的なので、枝先で切り詰めたり
枝を途中で切り詰めることは避けたほうがよいです。
樹形を乱すひこばえはマメに切り取って整理し
古枝は元部から切り取って更新します。
若木の場合は、毎年枝を刈り取った方がしなやかで美しい樹形が楽しめます。
冬期に若枝が枯れ込んだ時は、枯れた枝よりも下にある
枝分かれしている部分で切り取るとよく、枝の途中で切ると
枯れ込みは進んでしまいます。
古い枝は枯れやすいので根元から切り取り、新梢の生長を促すようにします。
株が老化して樹形も乱れた場合は、地際から
20cmくらい残して刈り取り新しい枝に更新させます。
年数を経ると枝がかたくなり、柔らかな枝ぶりの美しさが損なわれますので、
数年に1度は枝を根元から刈り取って株の更新を図りますが、
この場合の剪定時期は花後すぐの5~6月に行うとよいです。